老人ホームは年金収入だけで入居できるの?
- 2024年06月03日 公開
- 2024年08月20日 更新

現在の収入は年金だけという高齢者の方は多いと思います。そのような状況で老人ホームへの入居を考えた時に、「年金収入だけで老人ホームに入居できるのかな?」「子供から金銭的な援助を受けたくない。自分の収入で老人ホームに入りたい。」と考えて、年金だけで入居できる老人ホームを探しているのではないでしょうか?
そこで、この記事では老人ホームの入居にかかる費用、年金だけで入居できるのかなどを説明していきます。ぜひ最後までお読みください
この記事の監修者

株式会社エス・エム・エス
老人ホームは年金収入だけで入居できるの?
老人ホームにはいろいろな種類があります。
ですから、「老人ホームに年金収入だけで入居できるの?」という質問に対しては、「入居できる老人ホームがあります!」という回答になります。
老人ホームは、費用の負担が少ない施設から高額な施設まで様々ですが、年金収入だけで入居できる老人ホームの種類は、以下のようになっています。
年金収入だけで入居できる?
介護付き有料老人ホーム |
×~△ |
---|---|
住宅型有料老人ホーム |
×~△ |
サービス付き高齢者向け住宅 |
△~○ |
グループホーム |
△~○ |
特別養護老人ホーム |
○ |
介護老人保健施設 |
○ |
ケアハウス |
○ |
老人ホームの費用はどれくらいかかるの?
このように、年金収入だけで入居できる老人ホームはたくさんあります。それでは、老人ホームの種類ごとのおおまかな費用をご紹介しますので、参考としてご覧ください。
入居一時金 |
月額料金 |
|
---|---|---|
介護付き有料老人ホーム |
0~数千万円 |
10~30万円 |
住宅型有料老人ホーム |
0~数千万円 |
10~30万円 |
サービス付き高齢者向け住宅 |
0~30万円 |
5~20万円 |
グループホーム |
0~30万円 |
7~20万円 |
特別養護老人ホーム |
0円 |
3~15万円 |
介護老人保健施設 |
0円 |
3~15万円 |
ケアハウス |
0~30万円 |
5~20万円 |
おおよその金額はこのようになりますが、これは老人ホームの立地やサービスの内容などによって大きな差があります。
年金受給額を確認しよう
老人ホームに入居するおおよその費用がわかったところで、次はご自身の年金受給額を確認しましょう。
先ほどの表で『△』としていたのは、加入している年金の種類や掛金の金額によって、年金受給額が大きく異なることため、このような表記を使用しています。
年金の受給額を確認するには、下記のような「年金振込通知書」を確認すると良いでしょう。

年金受給額の平均はどれくらい?
参考までに、年金の平均受給額をご紹介します。
厚生労働省が発表している「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年金受給額の月額平均は、国民年金で55,809円、厚生年金で145,865円となっています。
老人ホームの入居でよくある質問
ここでは、老人ホームの入居の際、よくある質問をピックアップしています。
老人ホームの費用に補助制度はありますか?
こちらについては、「費用の補助を受けられる老人ホームがある」となっています。
老人ホームには、公的な制度に基づく施設とそうではない施設があります。
ここでは、代表的な公的制度として「介護保険制度」を取り上げます。
介護保険制度における老人ホームでは、介護サービスを受けると、1割~3割をサービスの利用者が負担し、残りの7割~9割を自治体が負担する仕組みになっています。
そのため、補助を受けながらサービスを受けているということになります。
また、介護保険制度には、自己負担額が一定金額を超えないように自治体が補助する『高額介護サービス費制度』や、年金収入が少ない場合でも特別養護老人ホーム等を利用できるように食費や居住費を補助する『負担限度額認定』という制度があります。
老人ホームの費用は医療費控除の対象ですか?
こちらについては、「老人ホームの費用は、老人ホームの種類によっては医療費控除の対象になる」となっています。
医療費控除の対象になる老人ホーム |
医療費控除の対象となる費用 |
---|---|
特別養護老人ホーム |
介護サービス費、食費、居住費の2分の1 |
介護老人保健施設 |
介護サービス費、食費、居住費の全額 |
介護療養型医療施設 |
介護サービス費、食費、居住費の全額 |
介護医療院 |
介護サービス費、食費、居住費の全額 |
このように、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院に支払う費用は医療費控除の対象となります。
ただし、日常生活費や理美容代、その他の特別なサービス費用は医療費控除の対象になりませんので、注意が必要です。
これらの施設に入居して、所得税の納付額がある方は、確定申告して還付を受けることができるでしょう。
年金収入だけで有料老人ホームの費用は支払っていけますか?
こちらについては、「有料老人ホームによっては、年金収入だけで費用を支払っていける」となっています。
特に有料老人ホームは、対象者や提供するサービス、立地、設備、居室の広さなどの違いから様々な料金が設定されています。
そして、先ほども説明したように厚生年金の受給額も人によって異なります。
ですから、収入を把握して予算を決めることで、該当する有料老人ホームを探すことができるでしょう。
老人ホームに入居する準備をしよう
ここでは、老人ホームを探す時に準備することをお伝えします。
要介護認定を受ける
まずは、要介護認定を受けましょう。
要介護認定は「介護がどれくらい必要な状態か?」を表す要介護(支援)度を、市町村から認定してもらう手続きです。
老人ホームには、「要介護度3以上」や「要介護度1以上」、「重度の要介護状態でないこと」、「自立していること」などの入居条件が定められています。
ですから、入居する老人ホームの種類を絞り込むときや、老人ホームへ問合せする時に、要介護度の情報が必要になります。
希望する条件を整理する
次に、入居する方やご家族の希望する条件を整理しましょう。
希望する条件には、「月々の支払いが○○万円以内」、「初期費用が○○○万円以内」、「家族が面会に来れる場所」、「○○科の病院の近く」、「交通・アクセスの良い立地」、「介護サービスを受けられる」、「医療面でのサービスが受けられる」、「終身利用ができる」、「食事がおいしい」などが挙げられます。
このような条件の中から、優先順位をつけておくことで、該当する老人ホームを絞り込むときに役に立ちます。
老人ホームの情報を集める
希望する条件が決まったら、その条件に合う老人ホームの情報を集めましょう。
老人ホームの検索サイトを利用すると、条件などを絞り込んで該当する施設を探すことができます。
弊社の運営する老人ホームの検索サイト「かいごDB」では、希望条件から該当する老人ホームの一覧を出すことができるので、とても便利です。ぜひご利用ください。
まとめ
この記事では「老人ホームは年金収入だけで入居できるの?」という疑問を中心に、老人ホームについて説明してきました。
老人ホームには様々な種類があり、年金収入だけで入居後の費用を支払っていける施設もたくさんあります。しかし、様々な種類があるから、種類を絞り込むのが大変だったり、どの施設がいいのかわからなかったりする方も多いのではないでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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