サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方は?押さえるべきポイントも大公開!
- 2024年10月04日 公開

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)への入居を検討する際、いったい何を基準に選んだらよいのか、どうすれば最適な施設を見つけられるのかなどお悩みの方は多いのではないでしょうか。
この記事ではサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)を選ぶ際のポイントをご紹介します。
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目次
そもそもサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは、60歳以上の高齢者、もしくは要介護認定を受けた60歳未満の方を対象とする賃貸住宅です。
建物内は高齢者でも過ごしやすいようバリアフリー設計になっている点に特徴があります。
また、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)では通常の賃貸マンションでは提供されない「安否確認」と「生活相談」のサービスを受けられます。
「安否確認」とは、スタッフが定期的に訪問して入居者が無事かどうか、問題はないかなどを確認するサービスです。訪問する時間や回数は施設によって異なります。また、夜間はスタッフが不在で緊急通報のみの対応となる施設もあります。
「生活相談」とは、スタッフが生活での困りごとや健康面の相談に乗るサービスです。多くの施設では社会福祉士、介護福祉士などの資格を持つスタッフが担当しますが、こちらも施設によって違いがあります。
「安否確認」と「生活相談」のサービスにより、「自分の身の回りのことはできるけれど、1人暮らしは心配」という方でも安心して生活できるでしょう。
一方、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は自立した方や低い介護度の方が入居する「一般型」と、介護サービスが手厚い「介護型」があります。
「一般型」でも外部の介護サービスを契約して受けることは可能ですが、介護度が重くなると対応できない場合があります。そのため介護サービスの充実した環境を望む方は「介護型」を選ぶとよいでしょう。
費用面についても「一般型」と「介護型」で違いがあります。
一般的な相場は「一般型」で初期費用が賃料の2~3カ月分、月額費用が10万円~30万円程度。「介護型」では初期費用は同様に賃料の2~3カ月分、月額費用が15〜40万円です。
「介護型」の場合は介護サービスを必要とする方の入居が多いため、その分月額費用も高額になる傾向にあります。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)への入居を考える方は、希望する条件に合わせて施設を選ぶことが重要です。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)を選ぶ際の事前準備

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)を選ぶ際は事前準備が大切です。
事前準備が不十分なまま「たまたま空いていた」などの理由で入居を決めてしまうと、のちの後悔につながりかねません。入居してから「思っていたよりも施設の設備が古かった」「スタッフの雰囲気がよくなかった」「駅や公園が近くになくて不便だった」などの不満を抱いても、別の施設に住み替えるのは費用面からも体力面からも難しいものです。
そうしたトラブルを未然に防ぐためにも、これからご紹介するポイントを意識しながら事前準備を進めるとよいでしょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に希望する条件を整理する

まずは、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に希望する条件の整理から始めることをおすすめします。希望条件を整理すれば自身の状況を客観的に見つめ直すことができ、雰囲気に流されずに適切な施設選びができるでしょう。
具体的には、以下の4つの観点から情報を整理します。
毎月捻出できる費用
1つ目は毎月捻出できる費用の整理です。
前述のように、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入居するには初期費用や月額費用が必要です。それらの費用をどのように捻出するかは、施設での生活を維持するために重要なポイントです。
費用は年金のみでやりくりするのか、貯金などの資産も使うのか、家族の援助はどの程度受けられるかなど、わかる範囲で捻出できる金額をまとめておくとよいでしょう。
立地条件
2つ目は立地条件です。
施設の周辺に行政手続きを行う役所や、外出時に利用できる駅はあるかなどを確認しましょう。また散歩しやすい公園や、図書館など文化的な生活を送るための施設の有無も生活に直結するため、しっかりとチェックしておきたいポイントです。
家族が面会に通いやすいかどうかも考えておくとよいでしょう。立地に求める条件は個人で異なるため、優先順位をつけておくことが重要です。
介護内容
3つ目は介護内容です。
現在の自身の状況と照らし合わせたうえで、介護の必要度合いや日常生活を送る際に必要な介助の程度などを整理し、検討している施設が対応可能かどうかを確認しましょう。
比較的自立度の高い方が入居する「一般型」と介護に手厚い「介護型」のどちらを希望するのかも合わせて整理しておきましょう。
また現在は自立できていても、介護が必要になった場合に外部サービスはどこまで利用できるのか、利用するサービスに制限はあるのかなども押さえておきたいポイントです。
医療・リハビリ体制
4つ目は医療・リハビリ体制です。
病気を患っている方、認知症などの症状がある方はとくに意識するとよいでしょう。施設と協力・提携している病院はあるか、急病の場合に搬送される病院は近いのかなどの確認は、自身の健康状態や命を守るために重要です。
また、リハビリ体制については、訪問リハビリやデイケアなどの利用を希望するかを整理しておくとよいでしょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の情報を収集する

希望条件を整理したあとは、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の情報を集めます。最適なサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)を探すには複数の施設を比較検討することが大切です。
情報の集め方は、主に以下の4つの方法があります。
インターネットで調べる
施設の情報を知るための第一歩は、インターネットで調べることです。
利用者の評価や口コミ、施設のホームページを確認すれば有益な情報が得られるでしょう。ただし、施設のホームページに掲載される口コミは、施設側にマイナスな意見は掲載しないなど操作されている場合があります。
そのため、施設のメリットだけでなくデメリットもわかるような口コミを探す、公式ホームページ以外からの情報も調べるといった工夫が必要です。
資料請求を行う
インターネットで興味を引く施設が見つかったら、施設のホームページや電話で資料請求を行いましょう。
施設のパンフレットには、ホームページよりもさらに詳しい情報が掲載されている場合があります。施設の概要や理念、設備、働いているスタッフなどを知ることで施設での生活がイメージしやすくなるでしょう。
また、細かい費用やアクセス方法も確認できるため、気になる施設は資料請求することをおすすめします。
見学に行く
インターネットやパンフレットでは大まかな情報を知れますが、現場の雰囲気は実際に足を運んでみなければわかりません。多くの口コミを集めるよりも、自身の目で見て雰囲気を感じることが大事です。時間を惜しまず、複数の施設の見学をおすすめします。
見学時に確認するポイントは後述する「選び方」の項目で解説します。ぜひ参考にしてください。
専門家に相談
専門家に相談することも大事です。自分のみでは都合のよい情報ばかり集めてしまいかねません。施設を客観的に判断するためにも、第三者の意見を聞くことが重要です。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方
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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)を選ぶ際は、前述した事前準備で得た情報と照らし合わせながら以下のポイントをチェックすることが大切です。また、下記のポイントは見学時にも重要なため、後悔のない施設選びをしたい方は必ず確認しておきましょう。
以下、それぞれ解説します。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方①介護体制

まずは入居を希望する施設の介護体制を確認しましょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の基本サービスは「安否確認」と「生活相談」であり、介護体制については施設ごとに異なります。介護度が重い場合、その状態に対応できる人員が配置されているかの確認が重要です。
前述のように、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)には外部の介護サービスを利用する「一般型」と、施設スタッフが介護サービスを提供する「介護型」があります。
「一般型」でも訪問介護・訪問看護事業所を併設する施設では安心して介護サービスを受けられるでしょう。介護度が重くなっても対応できる体制を望むのなら「介護型」を選択すると安心です。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方②立地

施設の立地は、生活の質を向上させる大事なポイントです。
施設の近くに役所や図書館などの公的施設、スーパーなど買い物しやすい店があるかを確認しておきましょう。
また、家族の面会についてはアクセス方法で条件が変わります。車で通う場合は駐車場の広い施設がよく、公共交通機関を利用する場合は駅やバス停が近くにあるとよいでしょう。
万一のときを考え、医療機関が近くにあることも重要です。
加えて、災害への配慮も大事です。2016年に発生した台風10号により岩手県のグループホームが浸水被害にあい、入居者9名の命が犠牲となりました。こうした過去の災害を教訓とし、施設の立地がハザードマップを考慮しているかどうかも確認しておきたいところです。
以上の内容は見学時にも必ずチェックしておきましょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方③設備環境・居室形態

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の居室は原則25㎡以上の個室で、洗面台とトイレの設置が規定されています。通常の賃貸住宅のように、キッチンや浴室を備える施設もありますが、共有設備がある場合は個室に設置する義務はありません。
夫婦や兄弟用に居室面積の広い2人部屋を設ける施設もありますが、部屋数は1割弱と少ないため、希望する場合は早めの申し込みが必要です。
また入浴設備の確認も大切です。設備は通常の浴室のみなのか、座ったままの姿勢で入浴可能な「中間浴」や寝たままの姿勢で入浴できる「機械浴」があるのかなどをチェックしましょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方④費用

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の費用も、施設を選ぶうえで重要なポイントです。一般的な相場は以下のとおりです。
|
一般型 |
介護型 |
---|---|---|
初期費用 |
15〜30万円(賃料の2~3カ月分) |
15〜50万円(賃料の2~3カ月分) |
月額費用 |
10万円~30万円 |
15〜40万円 |
初期費用は施設入居時に必要な費用、月額費用は家賃や光熱費、設備管理費、食費など毎月かかる費用です。
介護サービスを利用する方を対象としている「介護型」では介護度が高い方ほど介護サービスを多く利用するケースがあるため、それに応じて月額費用も一般型より高い傾向にあります。
初期費用や月額費用が上記のような価格帯でも支払いが可能で、無理なく暮らしていけるかどうか確認しておくとよいでしょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方⑤医療・リハビリ体制

医療・リハビリ体制についてもチェックしておきましょう。持病や身体の衰えに対して、どのような対応が可能なのかは施設ごとに異なります。
「一般型」では「安否確認」と「生活相談」のサービスを提供するために、日中はスタッフの常駐が規定されており、看護師や介護福祉士、社会福祉士などの資格を持つスタッフが従事します。しかし仮に看護師が勤務していても、医師の指示がなければ点滴や痰吸引などの医療行為は行えません。必要な方は訪問看護などを別に契約する必要があります。リハビリは訪問リハビリやデイケアなどを利用するケースがほとんどです。
「介護型」の場合は、看護師や介護職員が常駐しているため栄養注入や痰吸引などの医療行為が可能な施設もあります。ただし人員配置は施設ごとに異なるため注意が必要です。
「一般型」「介護型」ともに緊急時や専門性が必要な医療行為は施設で対応できず、近隣の医療機関を受診する形を取ります。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方⑥サービス内容

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は「安否確認」と「生活相談」が基本サービスですが、その他のサービス内容も施設を選ぶ際には大事なポイントです。
たとえば、お花見やクリスマス会など季節を感じられるようなイベント、楽しく生活するためのレクリエーションなどの催しが行われているかをチェックしましょう。
イベントやレクリエーションは単調な日々にメリハリを与え、生活の質の向上につながります。見学時には過去に行われたイベントの写真などを見せてもらうとよいでしょう。また、レクリエーションを定期的に行う施設では、どのような内容なのか、頻度はどのくらいなのかの確認をおすすめします。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方⑦入居者・スタッフの雰囲気

施設で働くスタッフの雰囲気や他の入居者の表情なども選ぶときのポイントです。自身がその施設で暮らすことを想像したときに、雰囲気の悪いスタッフや合わなそうな入居者のいる施設は避けたいでしょう。
スタッフや入居者の雰囲気は、現地へ足を運ばなければ感じ取るのは難しいものです。そのため、見学に行った際はスタッフが笑顔で生き生きと働いているか、入居者の表情はやわらかく、雰囲気のよさを感じられるかなどの視点で観察しましょう。
雰囲気の悪さを感じ、自身が入居するにあたって不安を抱く場合は、他の施設を検討する余地があります。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の選び方⑧食事

施設で提供される献立や調理体制も必ず確認しましょう。
献立は和食、洋食など自身の好みに合った食事が提供されているか、バランスの取れた内容になっているかをチェックします。
調理体制は調理場が併設されているのか、外部委託なのかを確認しましょう。調理場併設の場合はできたての料理が食べられるメリットがありますが、料金が高めに設定されていることがあります。外部委託ではできたてではないというデメリットがありますが、人件費や設備費は抑えられるため料金が安い傾向にあります。
見学の際は以上の内容に注目することが大事です。また、試食ができる施設なら実際に食べてみて口に合うか確認するとよいでしょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)選びは「安心介護紹介センター」で!

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)を選ぶ際は、複数の施設を比較することが重要です。しかし自身で施設の情報を収集し、数ある選択肢から最適な施設を選ぶのは大変でしょう。
とくに見学のセッティングは施設に連絡してスケジュールを調整し、現地に足を運ぶ必要があります。移動にかかる時間や肉体的な負担で疲れてしまうこともあるでしょう。疲弊してしっかりと考えることなく「なんとなくよさそう」などの曖昧な理由で施設を選んだ結果、入居してから後悔するというケースもあります。また、入居したあとに別の施設を探して住み替えるのはさらなる労力が必要です。
そうした事態を避けたい方には「安心介護紹介センター」への相談がおすすめです。「安心介護紹介センター」では、専門のオペレーターが状況に合う施設を無料で紹介してくれます。
施設選びには求める条件や資金計画など、自分でしなければならない準備があります。自身はやるべきことに専念して、情報提供や見学のセッティングはプロの力を利用することが施設探しのコツです。上手に利用すれば、自身に合った施設が見つかりやすくなるでしょう。
「失敗したくない」「自分にピッタリな施設に入居したい」と思う方は、安心介護紹介センターに相談してはいかがでしょうか。
どの老人ホーム・介護施設にしたら良いかお悩みの方へ
満足のいく老人ホームの生活は、どの施設に入居するかで大きく異なることがあります。
安心介護紹介センターの入居相談員は、高齢者の住まいにまつわる資格を有しており、多くの老人ホームの中から、ご本人やご家族のご希望に沿ったぴったりな施設を選定してご紹介させていただきます。
施設のご紹介から、見学、ご入居まで無料でサポートさせていただいておりますので、ぜひご利用ください。