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【見学時のチェックシートつき】良いグループホームの選び方を徹底解説

  • 2024年10月07日 公開
  • 2025年03月28日 更新

自宅での介護が難しくなってきたときに探す介護施設は、さまざまな種類があり、選択に迷うことがあります。

介護施設の中でも、グループホームは認知症ケアに特化した小規模な施設です。
住み慣れた地域で、家庭的な環境の中で、少人数で生活を送ることにより、個別化ケアができるのが特徴です。

この記事では、グループホームの特徴や選び方、見学時の注意点について解説します。

グループホームの目的と特徴

グループホームは、5〜9人の入居者がユニットと呼ばれるグループをつくり、食事の支度や洗濯・掃除などの家事を協力して行う共同生活スタイルの介護施設です。

グループホームの目的は、少人数のなじみのある人と共同生活を送ることで、自身のもっている能力を最大限に生かし、認知症の進行を遅らせ、日常生活を自分自身の力で営んでいくことです。

特徴として、地域とのつながりを大切にしながら、少人数のなじみのある人たちと共同生活を送ることです。

介護保険制度の地域密着型サービスに分類されているグループホームでは、定期的に「運営推進会議」を開くことが義務づけられています。

運営推進会議とは?

運営推進会議は、利用者や家族、地域住民、市区町村の担当職員、民生委員など、幅広いメンバーを集めて開催されます。施設の関係者や介護専門職だけではなく、地域で生活している一般の方も参加できる点が特徴です。

この会議では、認知症ケアを地域で担っていくために「グループホームが地域の拠点として街づくりに貢献する方法」や「地域の方々の相談窓口として身近な存在でいられるような取り組み」について話し合いを行っています。会議を通して結束を強め、地域のイベントを開催して入居者と住民が交流する機会を設けることもあります。

大規模な施設で世話のような介護を受けるのではなく、認知症を発症しながらも地域の一員として生活する「自立支援」を目指すグループホームならではの取り組みといえるでしょう。

施設を検討する際に運営推進会議に参加することにより、施設の関係者と直接対話ができます。

グループホームを運営している事業所が、何を重視しているかがわかり、施設を検討する上で参考にしやすく、利用者・家族の希望に合うかを検討することができます。

施設への要望を伝える機会にもなるので、積極的に参加することをおすすめします。

グループホームの選び方

良いグループホームを選ぶ際は、本人の健康状態、個性をふまえたうえで、快適な生活環境かどうかもかどうかも重要です。

なじみのある落ち着いた環境で過ごすことは、認知症の進行を遅らせ、生活の質の維持・向上につながります。
認知症のある方は新しい環境になじむのが難しいため、短期的に施設を変えることは、本人の心身負担が大きいと言えるでしょう。

この点からもグループホームへ入居する際には、中長期(5〜10年)を見据えて選ぶこともポイントです。

見学・体験入居することにより、施設内の雰囲気を体感し、入居者、職員の様子などパンフレットやホームページではわからない情報を得ることができます。

以下の表にグループホームを選ぶときのチェックポイントを紹介していきます。

見学の時に確認すべきポイントとあわせてご覧ください。

項目

チェックポイント

費用面

入居時の費用

  • 入居金は必要か
  • 退去時に入居金の返却はあるか、
    もしくは退去時に原状復帰の費用
    を請求されるか

月額料金

  • 月額費用が一定の項目と変動する
    項目の確認
  • 介護サービス費はいくらか(入居
    者の介護度、ユニット数の確認)
  • 加算がある場合は内容と要件、負
    担金額
  • オプションサービス(通院介助、
    買い物代行など)の金額
  • 無理のない範囲での支払いが可能か

立地面

  • 面会に行きやすい場所に位置しているか
  • 地域社会とのつながりを感じられるか
  • 医療機関や商業施設に行くのに遠すぎ
    ないか

設備面

  • プライバシーが守られている環境か
  • 日当たり、広さなどの居住環境、
    通信環境(電話・インターネット)
    はどうか
  • 施設内の清掃が行き届いているか

職員体制

  • 職員の人数が充分か(日中にどのぐらい
    職員がいるのか)
  • どの職種が配置されているか
  • 夜間の体制はどうか

医療体制

  • 看護師(もしくは提携した医療機関や
    訪問看護ステーションとの連絡)が
    確保されているか
  • 吸引や胃ろう、褥瘡などの医療的処置
    がどの程度可能であるか
  • 緊急時の体制はどうか

介護体制

  • スタッフの雰囲気(表情、言葉遣い
    など)はどうか
  • 認知症ケアの知識に詳しい職員がいるか

レク・イベント

  • レクやイベントの内容や頻度
  • 地域の人と交流する機会があるか

経営状況

  • 運営母体がどのような団体か
  • 入居率はどのくらいか

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見学の時に確認すべきポイント

ここからは、グループホームの見学時に確認すべきポイントをご紹介します。

入居者同士、入居者と職員のコミュニケーションが活発か

ユニットケアを取り入れているグループホームは、入居者同士や職員との交流を重視している施設が多い傾向にあります。見学は、入居者同士や入居者と職員とのやり取りを確認するチャンスです。

認知症の方は、同じことを何度も繰り返し話したり、記憶があいまいで間違った内容を話したりすることがあります。会話の相手から「さっきも聞いたよ」「それは違う」と否定されると、自尊心を傷つけられて話すことを止めてしまう方も少なくありません。

会話は脳に多くの刺激を与えるため、認知症ケアの一環として重要です。コミュニケーションが活発な施設での生活は、認知症の進行を予防するだけでなく、楽しく充実したものになるでしょう。グループホームの職員と入居者がどのような会話をしているか、耳を傾けてみることをおすすめします。

食堂や玄関など施設の掃除が適切に行われているか

グループホームでは、ケアの一部として入居者も掃除を行います。見学時には、入居者がどの程度の作業量を分担しているかも確認してみましょう。

居室だけではなく、食堂や玄関などの共有スペースの掃除がきちんと行われているかもチェックしましょう。清掃がこまめに行われている施設は、衛生管理がきちんとしており、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症への対策意識も高いことがわかります。

十分な人数の職員が配置されているか

グループホームは、日中は入居者3人に対して介護職員を1人以上配置するよう定められています。夜間は各ユニットに1人以上の介護職員を配置する必要がありますが、業務に支障がなければ3ユニットに2人でもよいことになっています。夜間の人員体制について、見学時に確認するようにしましょう。

また、スタッフの勤続年数や離職状況も気になるところです。グループホームをはじめとする多くの介護施設では、無資格・未経験の介護職員も勤務可能です。職員が定着しない離職率の高い施設は、介護職員のスキルが低く、利用者への対応に余裕がない可能性があります。せっかく認知症ケアに効果のある家庭的な環境を求めてグループホームを検討するのであれば、スタッフの働きやすい環境が維持されている施設を選ぶ方が、安心した入居生活を送れるでしょう。

居室には家具を置くスペースがあるか

グループホームの居室は個室が原則とされていて、各居室は収納スペースをのぞいて床面積7.43㎡以上を確保することと定められています。

7.43㎡は、4畳半程度の広さです。決して広くはないものの、共有スペースで過ごすことが多いグループホームであれば十分な広さであるといえるでしょう。

居室には家具が備えつけられている場合は少なく、入居時に持ち込む施設がほとんどです。家具が置かれていない部屋を見学すると広く感じるかもしれませんが、実際に入居してから家具を配置すると思ったよりも狭く感じることも少なくありません。

そこで、見学時に実際に入居している方の部屋を見せてもらえないかどうか、確認することをおすすめします。入居者の実際の居室を見ることで、どの程度の家具を持ち込むことができるのかイメージしやすくなるでしょう。

生活感は感じられるか

グループホームでは、家庭的な雰囲気をもち、入居者同士で家事やレクリエーションをしながら共同生活を送る施設です。

入居者や職員との会話、人の動きがあることで生活感を感じることができます。

例えば、リビングに入居者がおらず居室にこもる、施設内が静かすぎる雰囲気であると生活感を感じられず、家事やレクリエーションを行う機会が少ない可能性があります。

リビングなどの共用部分を見学することで、生活感がどの程度あり、他の入居者の様子もわかるでしょう。

施設見学チェックシート

施設見学の際にチェックするポイントをまとめたシートです。
印刷して見学の際に持参し、ポイントを押さえて見学しましょう。

施設見学チェックシート

見学時の注意点とは?

続いて、見学時の注意点についてご紹介します。

必ず見学の予約をする

見学する施設が決まったら、必ず予約を入れましょう。

予約をしないまま突然見学に行くと、担当者が不在で十分な説明を受けられない場合があります。そのほか、入居者へのケアを中断させてしまうなど、施設に迷惑をかけてしまう可能性もあるため、見学の際は施設側への配慮を心掛けましょう。

予約時には、訪問予定人数や見学したい設備を伝えます。施設までのアクセス方法や、車を使用する方は近隣に駐車場があるかも合わせて確認しておくとよいでしょう。

人が多い時間帯に見学する(昼食やレクリエーションの時間など)

見学は、入居者の多くが共有スペースに集まる時間帯に行うことが理想です。

レクリエーション時は入居者同士や職員とのコミュニケーションがよく見られるため、施設の雰囲気を把握しやすくなるでしょう。

食事のタイミングで見学ができれば、実際の入居者の調理への参加状況やメニューも確認できます。しかし、食事の時間はスタッフの人手が足りないことも多く、見学を断られてしまうかもしれません。その場合は、メニュー表を見せてもらいながら食事の様子について質問するとよいでしょう。

3名程度で見学する

見学は、複数名で行うことをおすすめします。「入居者の笑顔が多い施設だった」「清掃が行き届いていない」「職員の対応で気になるところがあった」など、複数人で見学するからこそ得られる気づきがあります。また、見学後に印象を話し合えば客観的に検討することも可能となるでしょう。

見学時の確認ポイントや質問事項を記載したメモを準備する

見学前にホームページやパンフレットをじっくりと見て、確認したいことや質問事項を事前にピックアップしておきましょう。

担当者は、基本的に施設のアピールポイントを中心に説明する傾向にあります。そのため、説明を鵜呑みにしながら施設を見て回るのではなく、積極的に質問することをおすすめします。ホームページやパンフレットなどでは公表していない情報についても聞いてみましょう。

前述のように、グループホームの介護職員は無資格・未経験でも勤められます。入居するのであれば認知症の対応に慣れている知識や経験が豊富なスタッフが多い施設を選びたいところですが、スタッフの資格や経歴は資料からは読み取れない場合がほとんどです。そのため、見学時に職員の勤続年数や資格を所有している職員はどのくらいいるのかも確認しておくと安心です。

メジャーやカメラを用意する(居室のスペース、施設内の雰囲気を把握する)

入居後の生活をイメージしながら見学をすると、入居準備がスムーズになります。

見学時にメジャーを持参して居室のスペースを計測しておくと、入居前に家具の配置を検討できるため便利です。また、実際にメジャーで計測してみると、室内を見ただけではわからないことに気づく可能性があります。思わぬところに手すりがついていたり、見学時の印象よりも狭くて持ち込んだ家具が入らなかったりなどのトラブルを防ぐためにも、メジャーを用意しておきましょう。

また、本人や家族が見学に来られない場合には、カメラで施設の様子を収めておくと説明しやすくなります。しかし、撮影前には必ず担当者に了解を得て、他の入居者が写真に写り込まないような配慮が必要です。

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