老人ホームのイベントってなにするの?気になる内容を解説
- 2024年10月04日 公開
- 2024年10月04日 更新

老人ホームは数や種類も多くどこが良いのかわからない。そのような方に、老人ホームを比較検討する情報の一つとしてイベントがあります。生活の意欲を維持、向上させるためにもイベントは大切。そこで、老人ホームで行われているイベントについて紹介します。
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老人ホームの年間イベントについて
まず、老人ホームではどのようなイベントが行われているのでしょうか。老人ホームの実態について知らない方のために、多くの施設で実施されている代表的なイベントを紹介していきます。
年間のイベント例を紹介
【1月~3月のイベント例】餅つきや節分など和のイベントが盛りだくさん
1月は正月に関係したイベントが多く、代表的なイベントは初詣や新年会です。施設によっては年始に餅つきをしたり、書き初めや鏡開きなど1月はイベントが多く実施されます。
2月は節分です。スタッフが鬼に扮して入居者が大声で「鬼は外、福は内」と言いながら豆まきを楽しみ、季節を感じられる食事の提供も行われます。2月はその他にもバレンタインデーがあります。
3月はひな祭りです。ひな人形を眺めるだけでなく、入居者自ら飾り付けたりすることも。さらに、男性でもひな祭りを楽しめるように、普段とは違う食事の提供もあります。他にもホワイトデーがあります。
【4月~6月のイベント例】暖かくなってきたら、屋外でも楽しめるイベントが増えてくる
4月は桜の開花に合わせてお花見が行なわれます。桜は咲き始めから、満開、さらには花の散り際まで楽しめます。お花見は男女問わず喜ばれ、春の到来を感じられるイベントです。
5月は子どもの日として祝われる端午の節句があり、しょうぶ湯などの季節風呂や、子どもに関連して地域の保育園や小学生と交流することもあります。また、母の日には家族を呼んで一緒に食事をするなどのイベントがあります。
6月は父の日です。母の日と同様に家族を呼んで一緒に食事をしたり、地域のボランティアを招いての演奏会や様々な催し物を楽しんだりします。
【7月~9月のイベント例】七夕や夏祭りなど昔からの身近なイベント多数
7月は七夕祭りです。短冊を笹に飾り付けることは定番です。七夕の行事食としてはそうめんや、ちらし寿司などがあります。
8月は夏祭りや納涼祭です。夜店を模した食事や、金魚すくいやボールすくい、花火など夏祭りの定番の遊びを体験できます。
9月は敬老の日があるため、敬老会が行なわれます。米寿や喜寿などの年齢の節目に表彰する事で長寿をお祝いします。他にも中秋の名月にはお月見を楽しむこともあります。
【10月~12月のイベント例】年末にかけて、華やかなイベントも多い
10月は運動会の季節で、老人ホームでも運動会が行なわれ、みんなで身体を動かしてワイワイと楽しみます。その他、施設によっては秋祭りを行ったり、地域のお祭りに参加したりします。地域の秋祭りに出かけたり、施設内で秋祭りを開催したりします。
11月は紅葉が綺麗な季節です。外出する機会の提供や、季節を感じられる企画として老人ホームでも人気の紅葉狩りがあります。
12月はクリスマス会や忘年会、年越しとイベントが多い時期です。クリスマス会は施設内を色とりどりに飾り付け、華やかな雰囲気でイベントを楽しめます。冬至には季節風呂として柚子風呂も行うこともあります。
施設タイプによる違い
老人ホームにも種類があり介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームなどがあります。
介護付き有料老人ホームのイベント傾向
介護付き有料老人ホームでは、理学療法士や作業療法士などのリハビリの専門職がイベントを企画することもあります。その場合は体操などで脳や体の活性化に繋がる内容が多いです。その他、音楽療法士なら歌や音楽を用いたリハビリや、園芸活動を通しての園芸療法など、身体機能や認知機能の低下予防を目的とした企画も行われます。
住宅型/健康型有料老人ホームのイベント傾向
一方、住宅型有料老人ホームや健康型有料老人ホームでは、介護を必要としない方が利用されています。 このような老人ホームでは、運動会や旅行などのようにアクティブなイベントが開催されやすい傾向があります。
また、サークル活動や趣味活動にも力を入れている施設が多く、日々のアクティビティが充実しています。
ただし、必ずしもイベントを開催しているわけではありません。 イベントやサークル活動自体を開催しない施設もあります。そのため、老人ホームを比較検討する際には、どのようなイベントが開催されているか確認するのも良いでしょう。
イベントに参加することの効果

ここでは入居者にとってイベントに参加することは、どのようなメリットがあるのかについて解説していきます。
交流の機会として
イベントは入居者同士が交流する絶好の機会です。イベント中のみならず、普段の生活においても入居者同士のコミュニケーションの増加が期待できます。
特に、ホームに入居したばかりの方にとっては、他の入居者とも仲良くなれる機会にもなります。仲の良い入居者が出来ると、普段の生活も楽しくなり生活への意欲が向上するでしょう。
身体機能の向上や維持
高齢者は身体機能が低下すると、QOL(=生活の質)も下がるといわれています。それらを防ぐためにも、身体機能の向上や維持が大切です。
例えば運動会のように、身体を動かすイベントは身体機能の向上や維持に役立ちます。
社会や地域とのつながり
地域の園児や小学生との交流は、みんなが笑顔になれるイベントです。老人ホームによっては地域のボランティア団体による踊りや歌、演劇などが披露される場所にもなります。
顔なじみの方がボランティアとして来訪することもあり、社会や地域とのつながりを継続するためにも役立ちます。
脳の活性化
いつも同じスケジュールでは、なかなか脳の活性化を図れないかもしれません。そこで、頭を使って考えるクイズや、指先を駆使するような運動によって脳の活性化を図ります。
季節を感じられる
施設内での生活は、どうしても季節を感じにくくなります。そのため、季節ごとの食事やお花見や紅葉狩りなど、イベントを通してできる限り季節を感じられるように配慮されています。
イベントに積極的に参加することで、四季の移り変わりを肌で感じられるでしょう。
老人ホームの不定期に開催されるイベントについて
季節のイベントなどのように定期的に開催されるものだけでなく、不定期で開催されるイベントもあります。
もちろん前述したように、これらが必ず実施されているというわけではありません。また、老人ホームによって、実施される頻度や内容は異なってきます。
しかしこのようなイベントは、生活にメリハリをつけるためにも重要な要素となります。比較検討する際のチェックポイントとして押さえましょう。
お誕生日会
代表的なものはお誕生日会で、実施している老人ホームは多くあります。 よくあるお誕生日会としては、その月の誕生者を月に1回お祝いする方法です。スタッフやボランティアが来訪し、催し物をすることもあります。
月に1回で、イベントとしても大掛かりなものになります。 個々の誕生日にお祝いする方法もありますが、週に何度もイベントをするのは難しいため、その場合はケーキが出されたり、お誕生日カードなどでお祝いすることもあります。
地域住民による催し物
次は地域住民による催し物で、積極的に参加を促している老人ホームもあります。入居者は、これらに参加することで社会や地域とのつながりを感じられるでしょう。 地域住民による催し物には運動会や、祭り、敬老会などがあります。慣れ親しんだ地域であれば、昔馴染みの知人との交流も魅力です。
ボランティアによる訪問活動
ボランティアによる訪問活動では日本舞踊や太鼓、よさこいやダンスといったアクロバティックな演技、紙芝居や演劇などが楽しめます。
音楽に関するイベント
音楽に関するイベントが開催されることもあり、音楽会やカラオケ大会などは定番のイベントです。 入居者の青春時代に流行った音楽を聴けば、懐かしさでみんなが笑顔になります。カラオケ大会では昔懐かしい曲ばかりではなく、最新曲を披露する方もいます。
食事に関するイベント
次は食事に関するイベントです。施設内で食べるいつもの食事とは異なり、たまには気分を変えて食事ができるように外食イベントがある施設もあります。好きなお店や話題のお店で食事ができたりするのが魅力です。
園芸に関するイベント
園芸に関するイベントでは、ガーデニングや畑を持つ施設の場合、野菜を作ったり収穫したりします。ここで収穫した野菜は調理され、食べられることも。
老人ホームのイベント時の食べ物について
老人ホームのイベントでは、イベント内容に合わせた料理が提供されることが多く、普段の料理とは一味違う料理が楽しめます。 ここでは老人ホームでのイベントの料理について解説していきます。
イベントの食事の紹介
季節毎のイベントやお祝いの日に食べる特別な料理を「行事食」と呼びますが、老人ホームでもこのような食事が出されることがあります。 例えば1月のイベントの食事はおせちが定番。2月は恵方巻き、3月はちらし寿司です。七夕ではそうめん。10月はハロウィンで、カボチャを使った料理など。12月は大晦日に年越しそばが提供されることが一般的です。 季節のイベントに華を添える料理が提供されます。
イベントならではの出し物
普段には出ない料理が出たりするのも、イベントならではの楽しみです。 例えば、普段ならアルコールの提供を行っていない老人ホームでも、イベント時は特別に提供する場合もあります。 また夏祭りの屋台を模した、雰囲気を楽しめる食事もあります。食事だけではなく、雰囲気や季節も一緒に楽しめるのがイベントでの食事の魅力です。
一緒に作る食事やおやつ
クリスマスではデザートやケーキを作ったり、園芸のイベントでは畑で収穫した野菜を使って料理を作ったりすることもあります。スタッフや入居者同士で料理をするのは楽しいひと時です。
施設によって異なるため確認が必要
このようなイベント時の食事については、施設によって提供されるものが異なります。
例えば高級老人ホームであれば、寿司職人やシェフが出張してきて料理を振る舞うこともあります。
特別養護老人ホームなどでは介護スタッフが、真心を込めて手作りのおやつを振る舞うことも。
老人ホームによって、提供されるイベント食や、実施される頻度もそれぞれで異なります。 老人ホームを比較検討している方は、どのようなイベント食が提供されているのかも判断基準になるでしょう。
入居者以外もイベントに参加できるのか?
家族や知人も参加できるかどうか、入居者にとって気になるところです。家族や知人と一緒に楽しみたい方もいますし、一人で参加するのは気恥ずかしい方もいるでしょう。
結論から言うと入居者以外がイベントに参加できる場合もあれば、できない場合もあります。参加しやすいイベントとしては家族参加型の場合です。
例えば母の日や、父の日は家族参加を促されやすいイベントです。 その他にも運動会や夏祭り、クリスマス会などはイベントの規模が大きく、家族にも参加を促される場合もあります。
お誕生日会は、家族や知人も一緒にお祝いできる老人ホームもあります。
しかし、イベントに家族や知人が参加できるかは、老人ホームに確認してみないとわかりません。老人ホームによっては、都度で確認が必要な場合や、お便りなどのお知らせでわかる場合、随時可能な場合など様々です。
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