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経鼻経管栄養とは?メリット・デメリット、自宅での実施手順、注意点を解説

  • 2024年10月07日 公開
  • 2025年03月13日 更新

経鼻経管栄養は、鼻から胃にチューブを通して栄養剤を注入する方法です。在宅でも利用可能ですが、トラブルの発生を防ぐためには正しい手順で行うことが重要です。

この記事では、経鼻経管栄養の手順と起こり得るトラブルについてご紹介します。

経鼻経管栄養とは?

経鼻経管栄養は、生命維持のために必要な栄養素を腸を通して投与する「経腸栄養」の一種です。鼻からチューブを通して胃や十二指腸、空腸などに栄養剤を注入することで栄養を摂取できます。

咀嚼・嚥下機能が低下しても必要な栄養を摂取できるメリットがあるものの、胃食道逆流症や誤嚥性肺炎などの合併症のリスクを伴います。経鼻経管栄養はあくまでも一時的な処置であり、3週間以内が目安です。

4週間を超えて経鼻経管栄養が必要な場合は、胃ろうなどほかの栄養摂取方法の検討が必要です。

経鼻経管栄養の対象となる人は?

経鼻経管栄養の対象となるのは、嚥下機能が低下している一方で、消化管の機能が正常である方です。脳や神経の病気、口やのどの手術を受けた直後などで対象となることがあります。

経鼻経管栄養のメリット・デメリット

経鼻経管栄養のメリット

経鼻経管栄養にはさまざまなメリットがあり、栄養を摂取できなくなったときに検討するケースは少なくありません。

ここでは、経鼻経管栄養の7つのメリットをご紹介します。ほかの栄養摂取方法との違いも押さえながら見ていきましょう。

手術が必要ない

経鼻経管栄養のメリットは、手術の必要がないことです。

胃ろうや腸ろうの場合は腹部に穴を開けて胃や腸に直接チューブを挿入するための手術が必要ですが、患者が受ける身体的・心理的負担は大きいといわざるを得ません。

一方、経鼻経管栄養は鼻からチューブを挿入するため、手術をしなくても栄養剤を注入できます。

いつでも処置を中止できる

経鼻経管栄養には、いつでも処置を中止できるメリットもあります。

口から食事や栄養を摂取できる状態になれば、チューブを挿入しておく必要はありません。

チューブは抜き取りが比較的簡単になっているため、口から食事や栄養を摂取できるようになったときには、経口摂取への切り替えをスムーズに行えます。

誤嚥性肺炎を防げる

経鼻経管栄養によって誤嚥性肺炎を防げる点もメリットのひとつです。

嚥下機能が低下している方は食事を通じて誤嚥性肺炎を起こすリスクがありますが、経鼻経管栄養は胃や腸に直接栄養剤を流すため、誤嚥性肺炎を引き起こさないようにする効果があるのです。

消化管の機能を維持できる

経鼻経管栄養によって注入された栄養剤は消化管を流れることから、身体の自然な働きに近い形で栄養摂取が可能です。

消化吸収のために胃腸を使うことになるため、消化管の働きの維持につながります。また、消化管の機能の維持によって、腸の免疫機能が保たれることもメリットです。

血糖値の急変動が起こりにくい

経鼻経管栄養は、腸ろうや経静脈栄養と比べて血糖値の変動が起こりにくいメリットがあります。

腸ろうは直接腸に、経静脈栄養は血液に直接栄養剤が流れるため、血糖値が急変動することは珍しくありません。

しかし、経鼻経管栄養の場合は鼻から胃に栄養剤が流れていくため、自然に近い流れで腸まで栄養剤が届きます。そのため経静脈栄養などに比べると、血糖値の急激な変動が起こりにくくなるのです。

ほとんどの方が受けられる

経鼻経管栄養は、消化器官が正常であればほとんどの方が受けられます。

胃ろうや腸ろうを造設する際は条件が厳しく、希望したからといって必ずしも受けられるとは限りません。

受けられる可能性が高い分、食事がとれなくなったときや嚥下機能が低下したときの対処法として選ばれることが多い傾向にあります。

在宅でも利用できる

在宅で利用できる点も、経鼻経管栄養のメリットといえます。

チューブの挿入は医師や看護師が行いますが、栄養剤の注入や普段のチューブの管理は家族でも行えます。

チューブの入れ替え処置のために通院する必要はなく、訪問診療や訪問看護で医師や看護師が訪れた際に交換ができるのも経鼻経管栄養の特徴です。

自宅でも経鼻経管栄養を受けられるため、自宅で過ごしたい方も受け入れやすいといえます。

経鼻経管栄養のデメリット

経鼻経管栄養にはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。前もってデメリットを把握しておくことで、いざ経鼻経管栄養を開始したときに事故を防げるでしょう。

ここでは、経鼻経管栄養のデメリットを6つご紹介します。デメリットを理解したうえで、経鼻経管栄養を受け入れるかどうか検討してください。

誤ってチューブを抜いてしまう可能性がある

鼻から胃に挿入しているチューブを誤って抜いてしまいかねない点がデメリットとして挙げられます。チューブは鼻や頬などにテープを使って固定しますが、絶対に抜けない保証はありません。

とくに、認知症を患っている方の場合は誤ってチューブを抜いてしまうことがあります。鼻にチューブが入っていることへの違和感によって、チューブに触れてしまうことも少なくありません。

チューブを誤って抜いてしまうと、栄養剤を注入するために再度チューブの挿入が必要です。

栄養剤を注入するまでの時間が空いたり、再挿入のために負担がかかったりすることにも注意しなければなりません。

チューブが肺に入ってしまう危険性がある

チューブが肺に入ってしまう危険があることも、経鼻経管栄養のデメリットのひとつです。

胃ろうの場合は腹部から胃に直接チューブを挿入しますが、経鼻経管栄養では鼻からチューブを通して胃まで挿入します。

挿入の際に誤って気管にチューブが挿入されてしまうリスクを伴いますが、そのような事故を起こさないように医師や看護師は細心の注意を払ってチューブを挿入しています。

定期的にチューブを交換しなければならない

経鼻経管栄養で用いるチューブは細く、栄養剤が詰まりやすいことから定期的にチューブを交換しなければなりません。

汚れたチューブをそのままにしておくと、胃に汚れが流れてしまったり、チューブが詰まって栄養剤が流れなかったりとさまざまなリスクが生じます。

そのため、1~4週間に1回の頻度でチューブを交換する必要があります。

目立ってしまう

前述したように、経鼻経管栄養はチューブを鼻や頬にテープで固定します。鼻から出ているチューブや顔に貼られたテープが目立ってしまうことは避けられません。

胃ろうや腸ろうは衣類で隠せますが、経鼻経管栄養は目立ってしまう点にデメリットを感じる方もいます。

鼻から胃までにかけて違和感がある

経鼻経管栄養を行うと、チューブが鼻腔からのどを通って胃まで挿入された状態で日常生活を送る必要があります。

常にチューブがあるため、鼻やのどに違和感を生じる方も少なくありません。認知症を患っている方の場合、その違和感から自己抜去につながるケースもあります。

口からの食事や嚥下訓練が難しい

経鼻経管栄養のデメリットとして、口からの食事や嚥下訓練が難しい点も挙げられます。

経管栄養を行っていても経口摂取が可能なケースもあり、いずれチューブを抜く方向で嚥下訓練を行うことがあります。しかし、同じ経管栄養の中でも経鼻経管栄養と胃ろうとで違いがある点に注意が必要です。

胃ろうの場合はのどに違和感がないため、口からの食事と併用しやすいメリットがあります。

一方、チューブが鼻腔からのどを通る経鼻経管栄養の場合は、口からの食事の併用や嚥下訓練を行うことが難しくなってしまいます。

経鼻以外の経管栄養法

経管栄養には、経鼻経管栄養以外にも複数の方法があります。
それぞれの方法には特徴があり、患者の状態や治療の目的に応じて選択されます。
代表的な4つの経管栄養の種類について解説します。

胃ろう

胃ろうは、腹部に小さな穴を開け、直接胃に栄養チューブを挿入して栄養を投与する方法です。
経鼻経管栄養と異なり長期的な栄養管理が可能で、違和感が少なく、誤嚥リスクも低減できます。
通常、経鼻経管栄養が3~4週間を超える場合に検討されます。

腸ろう

腸ろうは、胃ろうと同様に胃に穴を開けて栄養チューブを挿入しますが、胃ではなく小腸(十二指腸や空腸)までチューブを挿入する方法です。
胃の運動が低下している場合や、胃食道逆流症のリスクがある場合は、胃ろうではなく腸ろうが選択されます。
消化吸収の負担を軽減しながら、安定した栄養補給が可能です。

末梢静脈栄養

末梢静脈栄養は、腕の静脈などに点滴を挿入し、ブドウ糖やアミノ酸などの栄養を投与する方法です。
短期間の補助栄養として使用され、消化管を使わずに栄養を補給できるため、腸の機能が低下している患者に適しています。

中心静脈栄養

中心静脈栄養は、首や鎖骨下の太い静脈(中心静脈)にカテーテルを挿入し、必要な栄養素を直接血管内に投与する方法で、IVHとも呼ばれます。
消化管が機能しない場合に選択されることが多く、末梢静脈栄養よりも高カロリーな輸液ができるため、長期的に管理が必要な患者に適用されます。

在宅で経鼻経管栄養を行うときの手順は?

前述したように、経鼻経管栄養のメリットとして在宅で行える点が挙げられます。しかし、知識や経験のない状態で家族の経鼻経管栄養を行うことに不安を感じる方も少なくありません。

ここでは、在宅で経鼻経管栄養を行う手順をご紹介します。手順をひとつずつ見ていきましょう。

栄養剤を注入しても問題がないか確認する

経鼻経管栄養を行う際には、まず栄養剤を注入しても問題がないか確認する必要があります。事故を防ぐためにも、栄養剤を注入する前にまずは下記の項目を確認してください。

チューブが口の中でとぐろを巻いていないか

栄養剤を注入する前に、チューブが口の中でとぐろを巻いていないか確認します。チューブが渦状になっていると、チューブの先端が食道にすら入っておらず、口の中で巻かれている状態であるからです。

胃の中にチューブの先端がないと、誤嚥のリスクを高めてしまいます。

肺の中に栄養剤が入ってしまうと誤嚥性肺炎になり得るため、きちんと決められた長さが入っているのか、空気を入れたときに気泡音が胃から聞こえるかなどを確認する必要があります。

呼吸の状態は苦しそうではないか

呼吸の状態をチェックして、苦しそうではないか確認します。呼吸が苦しそうな場合は、体温は高くないか、痰や唾液は多くないかなどを見ていく必要があります。

苦しそうな状態で栄養剤を注入すると、余計に苦しくなったり身体に負担をかけたりすることになりかねません。

もし苦しそうな場合は主治医や訪問看護師などに相談するとともに、経管栄養の中止も検討します。

カテーテルチップシリンジ(専用の注射器)で吸引すれば、胃の内容物が引けるか

呼吸状態に問題がなければ、次はカテーテルチップシリンジという経管栄養専用の注射器をチューブに接続し、内筒を引きます。

胃の内容物が引けるようであれば、チューブの先端が胃の中に入っていることが分かります。

胃の内容物が引けないときには、空気を注入すれば気泡音が聞こえるか

胃の内容物が引けないときには、チューブの位置を確認するために空気を注入します。カテーテルチップシリンジに空気を入れて内筒を押したときに、気泡音が聞こえればチューブが胃に入っているサインです。

ただ、気泡音を聞くために何度も空気を送り込むとげっぷの原因となり、嘔吐や胃部膨満につながるため注意が必要です。

栄養剤を注入する

安全に経鼻経管栄養を行えることが確認できたら、次は栄養剤を注入していきます。栄養剤を注入するときの手順をご紹介します。

①上半身を45度に起こし、チューブが胃の中まで挿入されているかカテーテルチップで確認する

栄養剤の注入を行うときには、上半身を医師が指示した角度に起こします。起こした際に、チューブが胃の中まで挿入されていなければなりません。

そこで、カテーテルチップを用いて胃の内容物が引けるか、気泡音が聞こえるかを確認します。注入を開始する前に、唾液や鼻水などの分泌物を取り除くことも大切です。

また、体動が激しかったり筋緊張が強かったりする場合は、注入中の自己抜去を起こすリスクがあります。

リスクが懸念される場合は自己抜去を防ぐためにバスタオルなどで固定する方法がありますが、本人のストレスや負担になりかねないため、注入中は頭側に栄養剤を設置してチューブを見えないようにするなどの対策が必要です。

②事前に常温に戻しておいた栄養剤をイリゲーターに移す

栄養剤を常温のままイリゲーター(経管栄養専用のボトル)に移します。

栄養剤が冷たいと腸管が刺激されて蠕動(ぜんどう)運動が起こり、下痢を誘発することがあります。そのため、必ず常温に戻した栄養剤を注入するようにしてください。

③イリゲーターと鼻のチューブをつなげる

イリゲーターに栄養剤を移したら、チューブをつなげます。

イリゲーターにはストッパー付きのチューブを取りつけた状態で栄養剤を入れ、そのチューブと鼻のチューブを接続します。

④チューブのストッパーをゆっくりと緩めて、栄養剤を注入する

イリゲーターに接続しているチューブにはクレンメというストッパーが付いています。そのストッパーをゆっくり緩めることで、栄養剤の注入が開始されます。

ストッパーをゆっくり緩めないと、栄養剤の注入速度が速くなってしまい、腹部膨満や下痢・嘔気・嘔吐などの消化器症状を引き起こしかねません。

⑤薬がある場合は、白湯で溶かしておいた内服薬を鼻のチューブから注入する

内服薬がある場合は、白湯で溶かして鼻のチューブから注入します。

簡易懸濁(けんだく)法というぬるま湯で溶かす方法もありますが、薬の種類によっては適さない場合もあります。薬の溶かし方は医師や薬剤師に確認しておくと安心です。

⑥注入終了後、白湯を注入して栄養剤や内服薬を洗い流す

注入終了後は、白湯をチューブに通して栄養剤や内服薬を洗い流します。チューブに注入物や内服薬が残っていると、詰まりや腐敗の原因になる場合があるからです。

詰まり防止のためにも、しっかりと洗い流すことをおすすめします。

⑦30分〜1時間程度は半座位のままにしておく

注入後は、逆流や嘔吐を防ぐために30分~1時間程度は半座位のままにしておきます。

体位変換やおむつ交換のような刺激も逆流や嘔吐を引き起こすリスクがあるため、注入直後は避けるようにしましょう。

栄養剤を注入する際の注意点

口腔内が汚れていると、誤嚥性肺炎のリスクを高めてしまいます。そのため、必ず口腔ケアを行って清潔を保つことが重要です。

口腔ケアについては、経鼻経管栄養の場合、注入直後は嘔吐のリスクがあるため避けてください。口腔ケアのタイミングは、注入前か注入後2時間以上経過してからがおすすめです。

また、入浴の際にはチューブが抜けないように注意する必要があります。固定テープが剥がれないように気をつけて洗顔や更衣などをしてください。

固定テープは入浴後に新しいものに貼り替えるようにしましょう。

経鼻経管栄養に伴うトラブルと予防法

経鼻経管栄養は適切に管理すれば安全に行えますが、トラブルが発生することもあります。
在宅で行う場合は、リスクを理解し、予防策を講じることが重要です。
代表的なトラブルとその予防法について解説します。

経鼻経管栄養は適用されるケースが多い一方で、さまざまなトラブルが起こる可能性があります。

たとえば、チューブが詰まって栄養剤が十分に注入できなかったり、胃に挿入されているかが分かりにくかったりするなどです。

気泡音の聴取のみではチューブが胃に挿入できているかが分かりにくく、チューブが気道に入ってそのまま栄養剤を注入し、患者が呼吸困難に陥った事例があります。

在宅における経鼻経管栄養は家族も処置を行えますが、トラブルを防ぐためにもできる限り看護師などの専門的な知識や経験がある方に行ってもらうことをおすすめします。

栄養剤を肺に誤って注入してしまう

チューブが誤って気管に入り、栄養剤が肺へ流れ込むと誤嚥性肺炎や窒息の危険があります。

予防法

栄養剤の注入前に、シリンジで胃の内容物を吸引して確認し、空気を注入して気泡音が聞こえるか確かめることが大切です。
咳き込んだり呼吸が苦しそうな場合は、直ちに中止し、専門家に相談しましょう。

チューブが詰まってしまう

経鼻経管栄養のチューブは細いため、栄養剤の残りや内服薬が詰まりやすいです。
チューブが詰まると栄養補給ができず、交換が必要になることもあります。

予防法

栄養剤の注入後に白湯を流し、チューブ内を清潔に保ちましょう。
チューブ内で雑菌が繁殖するのを防ぐ効果もあります。
チューブが抜けてしまう

認知症の方や違和感を感じる方は、チューブを抜いてしまうことがあります。
再挿入が必要になり、患者にとっては大きな負担となります。

予防法

チューブは医療用テープでしっかり固定し、衣類の中に隠して違和感を減らすことができます。
注入する時もチューブが引っかからないようにチューブを置く位置を工夫するなど、抜去を防ぐ対策を取りましょう。

皮膚トラブル(皮膚炎など)

チューブの固定による圧迫や、ずれによる摩擦で、皮膚炎やかぶれが起こることがあります。

予防法

テープは毎日交換し、皮膚を清潔に保つことが大切です。
ワセリンを薄く塗ることで摩擦を軽減できます。
テープをを貼る位置とチューブが当たる位置を少しずつ変えて皮膚への負担を分散させることも効果的です。

消化器症状(下痢など)

栄養剤の温度や注入速度によって、下痢や腹部膨満が起こることがあります。

予防法

栄養剤は常温で保管し、ゆっくりと時間をかけて注入しましょう。
注入のスピードが速すぎると胃の消化が追い付かないので、消化能力に応じた時間設定を守る必要があります。
症状が続く場合は、医師に相談し、栄養剤の種類を変更することも検討します。

経鼻経管栄養での代表的なトラブルを5つ紹介しましたが、他にも様々なトラブルが発生することがあります。
異常を感じたら早めに医療従事者に相談しましょう。

経鼻経管栄養をしている方の介護施設探しのポイント

経鼻経管栄養は医療的ケアであり、介護施設の職員でも全員が対応できるわけではありません。
施設を選ぶ際は、看護師が常駐しているかを確認することが重要です。

医療的ケアに対応できるのは、看護師または「認定特定行為業務従事者」の認定を受けた介護職員に限られます。
特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームの中でも、夜間も看護師や認定特定行為業務従事者の介護職員を必ず配置する施設が増えています。

特に、チューブの自己抜去などがあった場合にどのような対応になるのかなど、確認しておきましょう。
介護施設では抜去や誤嚥のリスクが大きいため経鼻経管栄養よりも胃ろうを推奨するパターンが多いです。
事前に見学をし、経鼻経管栄養への対応状況を確認するとよいでしょう。

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経鼻経管栄養に対応している介護施設を見つけるには?

経鼻経管栄養は在宅でも可能ですが、栄養剤の準備や注入前後の観察など家族の負担が大きい処置です。そのため、介護施設への入居を検討する方は少なくありません。

経鼻経管栄養は医療行為であるため、適切な処置を受けるためには医療体制が整っている施設を選ぶ必要があります。

自分の予算や充実したサービスを提供している医療体制の整った介護施設を見つけるために、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談してみましょう。

また、より広い地域で介護施設を探したい場合は「安心介護紹介センター」の活用をおすすめします。

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経鼻経管栄養についてのよくある質問

経鼻経管栄養について、よく寄せられる質問について解説します。

どんな場合に経鼻経管栄養をする?

経鼻経管栄養は、嚥下機能が低下して食事を摂ることが難しいものの、消化管の機能は保たれている場合に行われます。
脳卒中後の後遺症や神経疾患、口やのどの手術後などに適用されることが多いです。

経鼻経管栄養でちゃんと栄養は取れる?

経鼻経管栄養では、消化管を通じて適切な栄養剤を注入するため、必要なカロリーや栄養素を十分に補給できます。
ただし、長期間に及ぶと、ヨウ素や食物繊維などが不足しやすくなります。
医師や管理栄養士が患者の状態に合わせて栄養管理を行います。

経鼻経管栄養の対応ができるのは誰?

経鼻経管栄養の管理は、医師や看護師が主に担当します。
また、認定特定行為業務従事者として認定された介護職員も対応可能です。
家族が自宅で行う場合は、医師や看護師の指導を受けたうえで実施します。

栄養剤を入れたら空腹感はなくなる?

経管栄養によって栄養剤が消化管を通じて吸収されるため、通常の食事と同じようにエネルギーが補給されます。
ただし、食事を摂るときの「噛む」「味わう」「匂いを楽しむ」といった感覚がないため、空腹感を完全になくせるとは言えません。

のどが乾いたら口からの水分補給はできる?

経鼻経管栄養を行っていても、嚥下機能がある程度保たれている場合は、医師の判断のもとで口からの水分補給が可能です。
ただし、誤嚥のリスクがある場合は、口腔内を湿らせたガーゼで拭うことや、氷の粒を口の中に含ませることもあります。

外出は可能?

経鼻経管栄養を行っていても、体調が安定していればもちろん外出できます。
栄養剤や注入器具を準備し、医師や看護師の指導を守って適切に管理すれば、外出先での注入や宿泊なども可能です。

ただし、リスクに備えて、緊急時の連絡などはできるようにしておきましょう。

どの老人ホーム・介護施設にしたら良いかお悩みの方へ

満足のいく老人ホームの生活は、どの施設に入居するかで大きく異なることがあります。
安心介護紹介センターの入居相談員は、高齢者の住まいにまつわる資格を有しており、多くの老人ホームの中から、ご本人やご家族のご希望に沿ったぴったりな施設を選定してご紹介させていただきます。
施設のご紹介から、見学、ご入居まで無料でサポートさせていただいておりますので、ぜひご利用ください。

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