機械浴とリフト浴にはどんな違いがあるのか?入浴設備が充実している介護施設の見つけ方や浴室を見学するときのポイントをご紹介します!
- 2024年10月07日 公開

機械浴とリフト浴は何が違うのか気になる方もいるのではないでしょうか。機械浴とリフト浴は、日常生活動作の違いで使い分けられます。
この記事では、機械浴とリフト浴の違いや入浴設備が充実している介護施設の探し方について解説します。
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目次
機械浴とリフト浴にはどんな違いがあるのか?
介護施設で入浴する際に気になるのが、どのような入浴方法があるのかではないでしょうか。
入浴方法には、歩行可能でかつ「身体を洗い流す」など入浴に必要な一連の動作が可能な方を対象にした「一般浴」の他に以下の入浴方法があります。
- 機械浴
- リフト浴
ここでは「機械浴」と「リフト浴」の違いについて、詳しく説明します。
機械浴
機械浴は自力で歩行したり、座っている姿勢を保ったりすることが難しい方が利用する入浴方法です。
別名「ハーバード浴」「特殊浴槽」と呼ばれるケースがあります。
機械を使用して入浴するため、機械の操作ミスがない限りは安全に入浴できる点がメリットです。
また、機械浴には以下の2つのタイプがあります。
- チェアー浴
- ストレッチャー浴
「チェアー浴」では専用のいすと浴槽を使って、一方「ストレッチャー浴」はストレッチャーに横になったまま入浴します。
自宅での入浴方法に近いチェアー浴はできる範囲で洗身できるため、自立支援につながりますが、座位バランスが不安定な方は身体が傾く可能性があり注意が必要です。
ストレッチャー浴は寝たままの入浴が可能なため、介護者の負担軽減につながりますが、利用者は身体を動かせないため、快適な入浴を望めないケースがあります。
それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで検討するとよいでしょう。
リフト浴
リフト浴は、自力での歩行が困難ではあるものの、座っている姿勢を保てる方向けの入浴方法です。
一般浴と機械浴の間という意味合いから「中間浴」と呼ばれるケースもあります。
リフト浴では、まず車いすから上下左右に動かせるリフトに移り、そのまま湯船までリフト移動し、座ったまま入浴します。
浴槽に浸かるまでのリフト移動に不安を感じる方がいるかもしれませんが、慣れてくるとスムーズな入浴が可能です。
入浴方法はどのように決められていくのか?

介護施設での入浴方法は、現場の看護師や介護職員が利用者のADL(日常生活動作)に合わせて決めています。
ADLが回復してくると、機械浴からリフト浴へ変更になったり、逆にADLが低下すると一般浴からリフト浴になったりと、状況に合わせて調整されます。
そのため、事前に決めていたとしても、ADLの状態によっては当日に入浴方法が変更になるケースがあるため、注意が必要です。
そして決められた入浴方法に従い、介護職員が入浴介助を行います。
入浴設備が充実している介護施設とは?

機械浴やリフト浴に対応している主な介護施設には、以下の種類があります。
- 介護付き有料老人ホーム
- 特別養護老人ホーム
どちらの介護施設も、介護度が高い利用者が多くいる点が特徴です。
一方、サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームの中にも機械浴やリフト浴に対応している施設があるため、要介護者がリラックスして施設生活を過ごせるよう、介護施設を探す際には浴室設備も確認しておきましょう。
見学するときに浴室に関して確認すべきことは?

施設見学では、スタッフから浴室の案内や説明が行われますが、以下の点について自身で確認しておくと、入居後の不安を取り除けるでしょう。
- 浴室や入浴用具の清潔さ
- 脱衣所と浴室の温度差
ここでは、それぞれの確認すべきポイントについて詳しく解説します。
浴室や入浴用具の清潔さ
浴室は湿度が高く、カビなどの菌が繁殖しやすい場所です。
不衛生な環境での入浴は、高齢者が感染症を患ってしまう原因となり得るため、浴室や入浴用具が清潔に保たれているかを確認しておきましょう。
とくに以下の点のチェックは不可欠です。
- 浴室に水滴や髪の毛が落ちていないか
- 浴槽は綺麗か
施設の浴室は複数の方が1日に何度も利用します。
そのため、清潔さを維持できている施設ほど、利用者が安全で快適な生活を送れるような配慮を心掛けているといえるでしょう。
脱衣所と浴室の温度差
脱衣所と浴室で温度差がある場合、高齢者がヒートショックを起こしてしまう可能性があります。
ヒートショックとは、急激な温度変化による血圧変動が原因で起こる健康障害を指します。
浴室では、裸になった状態で冷えきった浴室に入ったり、入浴後温まった状態から寒い脱衣所へ行ったりした場合などで起こるケースが多い傾向にあります。
ちなみに健康障害とは、具体的には以下のような症状や疾患を指します。
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- 不整脈
- 失神 など
浴室や脱衣所で上記のような症状が起こると「浴槽で溺れる」「転倒する」可能性があり、命に関わるケースもあるため注意が必要です。
- 脱衣所にエアコンなどの空調設備が整備されているか
- 脱衣所は寒くないか
- 内窓を設置するなど断熱対策を行っているか
についてしっかりと確認しておきましょう。
見学の際に空調設備が見つからないときには、寒暖対策で行っている取り組みは何か聞いてみるのもおすすめです。
機械浴やリフト浴がある介護施設を見つける方法は?

浴室設備が整っている介護施設を見つけるためには、以下の方法で介護施設の情報を集めることをおすすめします。
- 地域包括支援センターを活用する
- 担当のケアマネジャーに相談する
- オンラインの相談窓口を利用する
ここでは、それぞれの情報収集方法について詳しく説明します。
地域包括支援センターを活用する
居住地の地域包括支援センターでは同市内の介護施設を一覧表で管理しているため、相談すると親身に対応してくれるでしょう。
一方で「ここがおすすめ」といった、個別に施設の情報を教えたり紹介したりすることは行いません。
そのため、より詳しい情報を知りたい方はケアマネジャーやオンラインの相談窓口の利用をおすすめします。
担当のケアマネジャーに相談する
担当のケアマネジャーは、要介護者のADLを把握しているため、身体状況に合わせた適切な介護施設を紹介してくれるでしょう。
一方、介護施設の紹介はケアマネジャーの業務ではありません。
そのため経験の浅い、もしくは担当地域の土地勘があまりないケアマネジャーは、十分な情報を持っていないケースがあります。
要介護者のADLよりも、連携が図りやすいという理由を優先して介護施設を紹介することもあります。
居住地域における勤務経験が豊富なのかという点に注意して相談するとよいでしょう。
オンラインの相談窓口を利用する
オンラインで施設情報を集められるため、自身のスケジュールに合わせて施設が選べます。
おすすめは「安心介護紹介センター」の利用です。
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