ショートステイではどんなリハビリが受けられるのか?リハビリの内容や費用、回数についてご紹介します!
- 2024年10月07日 公開

要介護者が一時的に施設へ入居して介護を受けられるショートステイではどのようなリハビリが行われているのか、気になる方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ショートステイで実施されるリハビリの内容や担当者について解説します。
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ショートステイではどのようなリハビリを受けられるのか?
一口にリハビリといっても、生活リハビリや集団リハビリ、個別リハビリなどその種類は多様です。それではショートステイではいったいどのようなリハビリを受けられるのでしょうか。
ここでは、ショートステイで実施されているリハビリの内容について解説します。
生活リハビリ
生活リハビリとは、ストレッチや器具を使用した運動などではなく、日常生活の中で行う動作をリハビリと捉えるものです。
食事を取る、トイレへ行くなどの動作の練習は、生活の自立に結びつきやすいと考えられています。
生活リハビリでは主に、トイレ・着替え・入浴・食事など身の回りのことを行うための「日常生活動作」を中心とした機能訓練や指導が行われます。
また、買い物・通話・家事・外出・薬や金銭の管理などの生活動作を「手段的日常生活動作」と呼ぶことがあります。こうした動作に関しても、本人の状態や自宅での必要性に応じてリハビリを行う場合があります。
集団リハビリ
集団リハビリは、複数の対象者が集まって1つのプログラムに参加するものです。
周囲との関わりの中で、たんに身体機能の維持・向上だけでなく、コミュニケーションの促進や精神面の活性化なども期待できます。
集団リハビリでは、ゴムボールやステップ台を用いた運動、脳を活性化するためのトレーニングなどが行われます。内容によっては、レクリエーションのように楽しめるものも多いでしょう。
こうしたリハビリの対象となるのは身体を動かすための大きな筋肉だけではなく、食事や会話に必要な口回りの筋肉もトレーニングを行います。
個別リハビリ
入居者が複数人で集まって行う集団リハビリに対して、個別リハビリというものもあります。
機能訓練を担当するスタッフとマンツーマンで行うため、本人の身体・認知機能などに合わせた内容のリハビリを受けられます。
ショートステイは短期入所療養介護の場合、主に介護老人保健施設など医師が配置されている施設が提供しているため、医師の指示のもとでリハビリ専門スタッフから運動機能評価や機能訓練を受けられる場合が多いでしょう。
こうした個別リハビリでは、高齢者全般に必要と考えられる運動だけでなく、本人が自宅に帰った際の生活環境や維持したい生活機能などに合わせた訓練も実施されます。
ショートステイでは誰がリハビリを担当するのか?

ショートステイでは、機能訓練指導員1人以上の配置が義務づけられています。機能訓練指導員とは、次の7つの資格のうちいずれかを有している人のことです。
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 看護職員
- 柔道整体師
- あん摩マッサージ指圧師
- 鍼灸師
機能訓練指導員の配置義務がない有料老人ホームなどの施設と比較すると、ショートステイでは専門職から充実した機能訓練を受けられる可能性が高いと考えられるでしょう。
ちなみに、通所介護(デイサービス)や特別養護老人ホームにも機能訓練指導員の配置が義務づけられています。しかしショートステイが通所介護などと異なるのは、医師1名以上の配置も義務であるという点です。
そもそも、身体を動かすことによる「機能訓練」は上記の機能訓練指導員が配置されていれば行えますが、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による「リハビリ」は医師の指示のもとでしか実施できません。
「医師が配置されている=リハビリを提供できる」という背景からか、ショートステイの機能訓練指導員としてはリハビリ専門職である理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が配置されていることも多いようです。
リハビリの充実度が気になる場合は、事前に検討している施設に機能訓練指導員の人数や職種、普段提供されているリハビリの主な内容などを事前に確認することをおすすめします。
ショートステイでリハビリを行う時間や頻度はどれくらい?

複数のショートステイを比較すると、朝食を終えて口腔ケアをしたあとにリハビリを行うことが多いようです。その後、休憩を挟んで複数のメニューを行ったり、入居者の体調や体力に合わせて昼食まで休息を取ったりします。
施設によっては、午前中に集団リハビリを行い、午後は希望に応じて個別リハビリを行う場合もあるようです。リハビリの時間については法的な決まりがないため、施設によってスケジュールに差が出る可能性があります。
利用を希望する施設でどれくらいのリハビリを受けられるのかを知るためにも、入居前にショートステイの1日の流れを確認するとよいでしょう。
ショートステイのリハビリにかかる費用は?

ショートステイで充実したリハビリを受けるためには、リハビリスタッフの数も重要なポイントです。
リハビリ体制が整ったショートステイを選ぶと、費用面に大きな変化はあるのでしょうか。
ショートステイにおけるリハビリ料金に大きな影響を与えるのが、各施設が算定している「加算」です。
加算とは、人員配置や入居者への対応などについて一定の水準より充実している場合に、基本料金に上乗せして算定できる費用のことです。
たとえば利用者が100人未満の事業所において、ショートステイに常勤の理学療法士などが機能訓練指導員として1人以上専従している場合には1日当たり12単位の「機能訓練体制加算」を算定できます。
※利用者が100人以上のショートステイで機能訓練体制加算を算定する場合は、上記の専従理学療法士などに加えて、利用者100人ごとに常勤換算で1人以上の理学療法士などの配置が必要。
また上記に加え、機能訓練指導員などが3カ月ごとに入居者宅を訪問して家族にリハビリの進捗などを報告すること、多職種と協同して個別機能訓練計画を作成することなどの条件を満たす場合には「個別機能訓練加算」が算定可能です。
要介護1で1割負担の場合、基本サービス費が586単位に加えて、個別機能訓練加算が56単位/日、機能訓練体制加算が12単位/日で合計654単位/日を支払うことになります。
他にも加算があれば金額が変わってくるため、ケアマネジャーに確認してみましょう。
ショートステイの費用には、このような加算と介護度ごとの基本料金、さらに滞在費や食費などが含まれます。基本料金については下に一覧表を載せたので参考にしてください。
- 短期入所生活介護の1日当たりの基本料金
|
要支援1 |
要支援2 |
要介護1 |
要介護2 |
要介護3 |
要介護4 |
要介護5 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
多床室 |
446円 |
555円 |
596円 |
665円 |
737円 |
806円 |
874円 |
従来型個室 |
446円 |
555円 |
596円 |
665円 |
737円 |
806円 |
874円 |
ユニット型個室 |
523円 |
649円 |
696円 |
764円 |
838円 |
908円 |
976円 |
- 短期入所療養介護の1日当たりの基本料金
|
要支援1 |
要支援2 |
要介護1 |
要介護2 |
要介護3 |
要介護4 |
要介護5 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
多床室 |
610円 |
768円 |
827円 |
876円 |
939円 |
991円 |
1,045円 |
従来型個室 |
577円 |
721円 |
752円 |
799円 |
861円 |
914円 |
966円 |
ユニット型個室 |
621円 |
782円 |
833円 |
879円 |
943円 |
997円 |
1,049円 |
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