親がショートステイを嫌がる場合はどうすればいいのか?嫌がる理由や対処法をご紹介します!


在宅介護を担う家族にとっては便利なショートステイ。しかし、高齢者本人からの拒否が強く利用に難航するケースもあります。

今回の記事では、被介護者がショートステイを嫌がる理由や対処法などを解説します。

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親がショートステイを嫌がる理由は?

「ショートステイを利用してほしいけれど、介護を受ける本人が納得してくれない」という悩みを抱えている方も少なくありません。

そもそも、なぜショートステイを嫌だと感じる高齢者が多いのでしょうか。

ここでは、高齢の親がショートステイを嫌がる理由を3つご紹介します。

家族から邪魔者扱いされているように感じる

家族に置いて行かれることや、家族に「疲れの原因」のように思われているのではという寂しさ・不満が本人の中で募っている可能性が考えられます。

そういった不満が「どうせ邪魔だと思っているんでしょ」などの言葉に表出されることもありますが、「世話を掛けている家族に文句は言えない」という気持ちからサービスの利用に拒否反応を示す方もいます。

慣れない場所で生活したくない

若い人であっても「急に普段と違う場所で生活するのは不安だ」と感じることがあるでしょう。

高齢になると順応力は低下する傾向にあり、新しい環境に慣れること自体が大きなストレスになりがちです。

そのため、サービス内容などに不満を持っているわけではなく、そもそも自宅以外の場所に数日間宿泊すること自体が不安であり、嫌だと感じている場合があります。

家族以外の他人には介護されたくない

高齢者の中には、介護を受けることを「みっともない」と感じている方もいるそうです。

また、そこまで否定的ではなくとも「不安が強く勝手が分かっている人に介護してほしい」と考えるのは自然なことかもしれません。

こうした考えから、ショートステイに限らず介護サービスの利用自体を拒む高齢者は少なくありません。

サービスを利用するうちに慣れる場合もありますが、無理に利用をすすめると逆効果になることもあります。

親がショートステイに行きたがらないときの対処法は?


高齢者がショートステイの利用を拒む理由はさまざまです。それでは、そのようなとき家族はどう対処すればよいのでしょうか。

ここでは、親がショートステイの利用を拒んだ際の対処法を4つご紹介します。

親の本心を聞く

冒頭でご紹介した「ショートステイの利用を嫌がる理由」は、在宅介護の現場でとくに頻繁に聞かれるものです。

もちろん、一人ひとり考え方や捉え方、環境などが異なるので上記以外にもさまざまな理由があるでしょう。

高齢者自身が抱える理由によって適切な対処法は変わってくるため、まずは「説得する」よりも本人の気持ちを知ることが重要です。

どう考えてどのように感じているのかを、本人の言葉で聞いてみることをおすすめします。

一口にショートステイといっても利用する施設によってサービス内容などが異なるため、本人の気持ちや希望を把握したうえで施設を選ぶと、実際に宿泊する際にも理解が得やすいかもしれません。

ただし、本人の気持ちを聞き出すときには「どうして行きたくないの」「何が嫌なの」と矢継ぎ早に質問すると、責められていると感じてしまう可能性があります。

気持ちに寄り添いながら、本人の言葉を待ちましょう。

ショートステイでの生活に対する不安を解消する

ショートステイに対する不安にも、色々な理由が考えられます。

たとえば、慣れない場所へ行くことが不安という場合もあれば、「このままずっと施設に預けられてしまうのでは」と感じている場合もあるようです。

このようなとき、本人を安心させようとしてとくに説明はせず「大丈夫だよ」と声掛けをしてしまう家族も少なくありません。

しかし、本人の理解力や不安の内容に合わせて、ショートステイについて説明することも大切です。

サービス内容や施設入居との違いなどを理解する中で、本人が抱える疑問や不安が解消されると同時にショートステイへの拒否感が薄れてくる可能性は高いでしょう。

第三者に相談に乗ってもらう

ショートステイの利用に限らず、家族のみでおこなう話し合いではお互い感情的になってしまうという家庭も珍しくありません。

また、初めからサービス利用に気が進まないために親が身内の話を聞き入れないこともあるでしょう。

そこで、話し合いをおこなう際にはケアマネジャーや地域包括支援センターの職員などに同席を依頼することをおすすめします。

専門的な知識を持った第三者が立ち会うことで、落ち着いて話ができる状況が作りやすくなります。

ケアマネジャーやショートステイ先と連携する

高齢者本人から希望や考えを聞き取っても、希望が現状に反映されなければ高齢者の満足や納得にはつながりにくいでしょう。

聞き取った希望に沿うためには、その希望をケアマネジャーに伝えたり、施設に対応を工夫してもらったりなどの具体的な対応が必要です。

このように希望に沿う努力が感じられれば、施設へのマイナスイメージも軽減するはずです。

親がショートステイを嫌がっているときにすべきでないことは?


ここまで親がショートステイの利用を拒む際の対処法についてご紹介してきましたが、本人が嫌がっている場合にすべきではないこともあります。

親にショートステイを利用してもらいたいからといって、無理に説得したり、嘘をついたりといった行為は避けましょう。

ここでは、親がショートステイの利用を嫌がっているときにすべきではないことを2点ご紹介します。

何とか親を説得しようとする

介護者としては、実際のところ「ショートステイを利用してもらわなければ困る」という場合もあるでしょう。

しかし、本人の気持ちや理由を聞き出そうとしても、気持ちに余裕がないと説得するような口調になりがちです。

これを親の視点から見ると「自分の思ったことを伝えたのに、反論されて受け入れてもらえなかった」と映ってしまうかもしれません。

そのため、話し合うときは説得したい気持ちを意識的に抑えることを心がけましょう。

無理やりショートステイを利用する

中には「ショートステイの利用に漕ぎ着けるために親に嘘をついてしまった」というケースもあるようです。

たしかに、正直に話しても本人が受け入れてくれないのではないかという不安もあるでしょう。

しかし、事実を曲げてショートステイに送り出すことは、高齢者の不安やサービスへの拒否感につながる可能性があります。

また、事実を伝えなかったことによって家族間の信頼関係が崩れてしまう事態にもなりかねません。

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ショートステイを嫌がる親を説得できた事例は?


最後に、ショートステイに拒否的だった親と話をした結果、本人の納得が得られた事例をご紹介します。

まったく同じようにはいかないかもしれませんが、成功例を参考にしながらどのように話を進めたらよいのかを考えてみましょう。

「家族のため」のサービス利用

Aさんは長年、父親を在宅介護しながら親子で暮らしてきました。

しかし、Aさん自身が健康診断で異常を指摘され検査のための入院をすすめられます。入院と聞いたとき、真っ先に気になったのは自分でなく父の介護のことでした。

家で過ごしたいと言い続けてきた父にショートステイについて提案すると、予想通り最初は「なぜそんな場所に行く必要があるのか」と苛立った様子を見せました。

しかし、Aさんが検査入院が必要なことを話すと、少し様子に変化が見られました。

それを感じたAさんは「あなたに介護が必要だから」ではなく「私の入院に協力してほしい」という部分を強調して話を進めていくことで、ショートステイについて父親の理解を得ることができたそうです。

誰でも「自分ではできないんだから」という目線で話をされたら事実であっても否定したくなりますが、人のためと言われると「じゃあ少し行ってみようか」という気持ちになるのかもしれません。

リハビリが目的意識に

Bさん家族は県外に出かけるため、普段は家族で介護している認知症の母親にショートステイを利用してもらうことにしました。

しかし、Bさんの母は「一晩くらい一人で過ごせる」とショートステイの利用に否定的でした。

話を聞くと「まだ動けるのに、留守になるからといって年寄りの施設へ行かなければならないの」という不満を感じていたようです。

そこで、Bさんはショートステイではリハビリなどをしてくれることなどを説明しました。

これにより、Bさんの母親はショートステイについて「何もできない人が預けられて寝ている施設」ではなく「運動の時間や自由時間などもある宿泊施設」というイメージを持つことができ、サービス利用に積極的になったそうです。

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周田佳介

監修者:周田佳介

正看護師、介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、介護職員等によるたん吸引等の研修指導看護師の資格を取得している。
介護医療現場で13年従事し、今なお現役の訪問看護師として勤務している。急性期病棟や慢性期病棟といった医療機関のほか、特別養護老人ホーム、グループホーム、訪問介護事業所などの介護事業所での勤務経験があり、医療・介護の両面から福祉に携わる。