介護難民とは?介護難民にならないための対策法や入居難易度が低い介護施設を探すときに活用したい相談窓口をご紹介します!


近年問題視されることが増えてきた「介護難民」ですが、なぜ必要な介護サービスを利用できない高齢者が増えているのでしょうか。

この記事では、介護難民という言葉の意味や原因、行政が行っている対応策、自分でできる対策などを解説します。

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介護難民とは?

そもそも、介護難民とはどのような人たちのことなのでしょうか。「ニュースなどで言葉だけは聞いたことはあるけれど意味はよく知らない」という人も多いかもしれません。

簡単にいうと、介護難民とは「介護が必要な状態にもかかわらず、介護サービスの利用や施設への入居ができていない人」を指します。

近年は介護難民が増加傾向にあり、問題として取り上げられることも増えてきました。さらに、第一次ベビーブームの時期に出生した「団塊の世代」が2025年には75歳を迎え、後期高齢者となります。

団塊の世代といえば、日本の人口のうち約5%を占める大きな人口集団だという点に注目してみましょう。

この世代が75歳になる2025年前後には、数年で一気に後期高齢者の人数が増えることになります。

これを俗に「2025年問題」と呼びますが、このような高齢化の加速に比例して介護難民も今後増えていくと考えられます。

介護難民が増加している原因とは?


それでは、なぜ介護を必要としている高齢者が介護を受けられない状況が生まれてしまうのでしょうか。

ここからは、考えられる主な原因について解説します。

高齢者の増加

2025年には75歳以上の後期高齢者が人口の約18%、65歳以上の高齢者は人口の30%ほどになると予測されています。これは、現役世代2人で高齢者1人を支えるくらいの人口比率とされます。

現在も介護施設では入居希望者が受け入れ可能人数を大きく上回る状況になっていますが、高齢者が増えることで、今後はさらに「入居を希望したのに介護施設の空きが見つからない」ケースは増えるでしょう。

介護スタッフの人手不足

高齢者の数に合わせて介護施設や事業所を増やそうとしても、実際に介護を提供するスタッフが集まらなければ開設の許可は下りず、業務を稼働させることもできません。

つまり、介護難民を減らすには介護スタッフの確保がカギともいえます。

しかし、介護職は高齢者の介助・緊急時の対応など心身の負担が大きい仕事にもかかわらず、比較的低賃金です。

その結果、介護業界は就業者が少なく離職者が多い分野となっており、慢性的な人手不足に陥っています。

首都圏における介護施設の不足

高度経済成長期には、地方から首都圏へ転入して就業した人も多かったといわれています。

その中には、退職したあとも首都圏で生活し、そのまま生活の場を大きく変えずに介護を受けたいと希望している人も多いでしょう。

ところが、東京を中心とした首都圏では、地価も高く介護施設を作る土地の確保が課題となりがちです。

その結果、都市部では入居希望者に対して施設数が少ないという状態が続き、介護難民が増える原因となっています。

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介護難民を増やさないために国や行政が行っている対策は?


現状で介護難民問題には複数の原因があることが分かってきました。

このような状況に対して、行政はどのような対策を講じているのでしょうか。

地域包括ケアシステムの構築

地域包括ケアシステムとは地域内で行政・ボランティア・事業所・地域住民などが協力体制を作ることで、介護だけでなく医療・生活支援・介護予防などを切れ目なく必要な人に届けるための仕組みです。

このシステムがしっかりと稼働することで、医療と介護など「制度の切れ目」で支援が途切れることなく、住み慣れた地域で必要な支援やサービスなどを受けながら高齢者が自分らしい生活を続けられると考えられます。

介護人材の確保

被介護者に対して介護者が圧倒的に少ないという根本的な問題を解決するため、上記のようなシステム面だけでなく介護人材の確保に向けた取り組みも少しずつ進んでいます。

入門的研修の実施

介護未経験者が介護業界に就業しやすい環境を作るため、各自治体では介護についての入門的な研修を行っています。

この研修を修了することで、通所のほか居住・施設系サービスの介護スタッフとして働けます。

「人材育成等に取り組む介護事業者の認証評価制度」の実施

働く人の参入と同時に重要なのが、すでに介護職に就いている人材の定着です。

そこで、働きやすい環境を整えるための取り組みを行っている事業所を行政が評価・認定するという制度が導入されました。

人材育成や労働環境についての取り組みが評価されるため、個々の事業所にとっては職場環境を整える推進力になる可能性もあり、また介護業界全体の環境の底上げも期待できるのではないでしょうか。

介護職の魅力を発信

厚生労働省では「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」の語呂合わせで記憶に残りやすい11月11日を「介護の日」と定め、介護に関する啓蒙活動を重点的に行う日としています。

このように国民が介護について知る・考える・参加する機会を増やし、同時に介護職や介護業界についても理解を深めてもらうことは、間接的な介護職支援・介護難民対策といえるでしょう。

さらに、介護の日の前後1週間(11月4~17日)は「福祉人材確保重点実施期間」として、福祉の現場で働く人材の確保・定着を図るための取り組みにつとめる期間としています。

介護難民にならないための方法は?


行政から介護難民を減らすための働きかけはあるものの、現在も多くの高齢者が介護難民となっているのが現状です。

そんな中で、介護難民にならないために自分や家族ができる対策はあるのでしょうか。

老後の資金を確保する

介護施設の中で比較的低価格の特別養護老人ホームなどは、入居希望者が多く待機期間も長い傾向にあります。

一方、民間で運営している有料老人ホームなどは、やや高額ですがあまり待たずに入れるケースも多いでしょう。

もし老後の資金が十分でない場合、上記の特別養護老人ホームのように予算内で入居できる施設が空くまで、自宅で訪問系のサービスや家族の介護を受けながら待機せざるを得ない可能性があります。

一方、もし資金に余裕があれば待機期間の短い有料老人ホームなどを検討できるかもしれません。

入居の待機期間を短くし、また必要なサービスをしっかり利用するためにも、老後の資金は計画的に確保しておくと安心です。

在宅介護の体制を整える

在宅で利用する介護サービスには、大きく分けて「介護予防」と「介護」という2つの目的があります。

支援を必要とする高齢者の状態に合わせてこれらのサービスを適切に利用するとどのような効果があるでしょうか。

介護予防サービスは心身の機能維持につながるので、介護が必要になるまでの期間を延ばすことが期待できます。介護が必要ない状態を可能な限り保つことで、介護難民になるリスクを下げられるでしょう。

また、すでに介護が必要な方は地域包括支援センターなどに相談して在宅介護の体制を整えることで、施設に入るまでの待機期間も必要なサービスを利用でき、同時に家族の負担も減らせると考えられます。

介護難民になってしまった場合の対処法は?


もし介護難民になってしまった場合どうしたらよいのでしょうか。

ここからは、必要なサービスを利用しやすくなる方法をいくつか紹介します。

民間の施設を検討する

低価格で入居できる介護施設は入居の競争率が高い傾向にあります。こうした施設を希望したものの入居が難しい場合は、民間の施設も合わせて検討しましょう。

一口に民間の施設といっても、入居に際しての料金体系は施設種別によって異なるため、経済面に不安がある場合は入居金や月額が安いサービス付き高齢者向け住宅・住宅型有料老人ホームなどをおすすめします。

地方に住む

首都圏では介護施設の入居難易度が高い状況が続いています。そのため、もし首都圏で入居のめどが立たない場合は、地方の施設を候補にいれるのもひとつの選択肢です。

知らない地域に住むのは不安かもしれませんが、居住している県の近隣や離れて住んでいる家族のいる県などを検討してはいかがでしょうか。

入居後に家族が通いやすいと介護を受ける本人も安心して過ごせるため、施設までの距離なども考慮することが大切です。

新設の介護施設に申し込む

新しく設立された介護施設では、もちろん全室空室の状態から募集を開始します。そのため、すでに多くの入居者で埋まっている施設よりも少ない待機期間でスムーズに入居できる可能性が高いでしょう。

新たに開設される施設の情報は、役所の窓口や市区町村のホームページなどで確認できます。担当のケアマネジャーとも相談しながら、新設される施設への申し込みを検討してはいかがでしょうか。

特養の系列病院や介護サービスを利用する

経済面や本人・家族の希望から民間や地方の介護施設の検討が難しい場合は、特別養護老人ホームへの入居を目標として同系列の別のサービスから利用する方法が考えられます。

特養やその特養に併設されている病院などと同じ系列の介護サービスを利用することで、特別養護老人ホームの入居に有利になるかもしれません。

具体的には、特別養護老人ホームの空き状況が把握しやすくなったり、入居を検討している利用者の情報が特別養護老人ホームに共有されたりすることで、入居審査の際に施設側の配慮を受けられる可能性があります。

入居しやすい介護施設をすぐ見つけるには?


住み慣れた地域で介護施設を探すときは、地域包括支援センターやケアマネジャーが主な相談窓口となります。

専門職に相談することで、自分に合った施設や、各施設の空き状況などの情報も収集しやすくなるでしょう。

ただし、こうした相談窓口で得られる情報は居住地域周辺に偏りがちです。そのため、地方で施設を探したい場合は十分な情報が得られないかもしれません。

このような場合は老人ホーム検索サイト「安心介護紹介センター」の活用をおすすめします。

全国の介護施設を施設種別や予算などの条件から検索できるので、希望に合った施設が見つかる可能性が高まるはずです。

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満足のいく老人ホームの生活は、どの施設に入居するかで大きく異なることがあります。

安心介護紹介センターの入居相談員は、高齢者の住まいにまつわる資格を有しており、多くの老人ホームの中から、ご本人やご家族のご希望に沿ったぴったりな施設を選定してご紹介させていただきます。

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周田佳介

監修者:周田佳介

正看護師、介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、介護職員等によるたん吸引等の研修指導看護師の資格を取得している。
介護医療現場で13年従事し、今なお現役の訪問看護師として勤務している。急性期病棟や慢性期病棟といった医療機関のほか、特別養護老人ホーム、グループホーム、訪問介護事業所などの介護事業所での勤務経験があり、医療・介護の両面から福祉に携わる。