高齢者の一人暮らしは生きがいが大事|生きがいをつくる方法やレクリエーションが充実している施設の選び方をご紹介します!

一人暮らしの高齢者は孤独感が強く生きがいを感じにくいといわれていますが、その背景にはどのような理由があるのでしょうか。今回は、一人暮らしの高齢者が生きがいを感じにくい原因や対処法、一人暮らしの不安を解消するために活用できる施設の特徴などを解説します。

一人暮らしの高齢者が生きがいを感じにくい原因とは?

一般社団法人中央調査社による「生きがいに関する世論調査」では、60歳以上のおよそ7割が「生きがいを持っている」と回答。「持っていない」「どちらともいえない」を大きく上回る結果となりました。

しかし、60歳以上の人が「生きがいを持っている」と回答した割合は、他の年代と比べるともっとも低くなっています。なぜ高齢になると生きがいを感じにくくなる傾向にあるのでしょうか。

以前までできていたことができなくなるため

高齢者に限らず、多くの人が「できなかったことができるようになる」ことに喜びや満足を感じます。しかし、逆に「できていたことができなくなった」場合は無力感やもどかしさを感じるのではないでしょうか。

加齢とともに身体機能や認知機能は低下する傾向にあるため、高齢になるほど「できなくなった」という経験は増えるはずです。同時に、人の手を借りればできることも遠慮する気持ちから控えてしまう人もいるかもしれません。

その結果、好きだった趣味にも消極的になり、気軽に外出することも減ってしまうなど生きがいを感じられる場面自体が減っていると考えられます。

人との関わりがなくなり、孤独感が高まるため

内閣府「高齢者の日常生活に関する意識調査(平成26年度)」を参考にすると、人との関わりが減るほど「生きがいを感じている」と回答する人の割合も低くなることも分かってきました。

とくに一人暮らしの場合は自宅の外へ出なければ人と関わる機会を得にくいはずです。そのため、同居家族がいる場合よりも孤独を感じやすく、生きがいを感じる場面が減ってしまうかもしれません。

中でも、現役時代に仕事に打ち込んできた人は自宅での近所づきあいが少ない傾向にあります。さらに、定年退職後は職場のコミュニティーとの関わりも希薄になるでしょう。

高齢者の中でも、女性より男性のほうが「生きがいを感じる」と回答する人が少ないという結果には、このような背景も深く関わっていると考えられます。

代わり映えしない毎日に飽きてしまうため

若い頃は一人暮らしでも身近な人と食事に行くなど、さまざまな場所に出かけることがあるのでしょう。しかし、高齢になると体力の衰えや健康状態の変化により外出頻度が減ることが予測されます。

そのため日常生活に変化が乏しく、やりがいや生きがいを見出しにくいのではないでしょうか。とくに一人暮らしの場合は家で会話をする機会が得られないため、同居家族がいる場合よりもさらに外とのつながりが重要です。

一人暮らしの高齢者が寂しさを感じないための方法は?

それでは、一人暮らしでも生きがいを感じるためにはどうしたらよいのでしょうか。ここからは、孤独感や退屈さをなくすために考えられる方法をいくつかご紹介します。

地域のコミュニティーに所属する

近所や公園で人に話しかけるのは苦手という人でも、コミュニティーに参加することで人間関係が広がりやすくなります。とくに、地域のコミュニティーは近所づきあいにもつながるのでおすすめです。

コミュニティーと一口にいっても、地域によってさまざまな団体があるので迷うこともあるでしょう。もし趣味に関わるクラブ活動があれば、共通の話題で盛り上がり、関係性もつくりやすいかもしれません。

また「得意なことや趣味があまり思いつかない」という場合には、ボランティア活動の団体に入るのも選択肢の1つです。人との関わりが増えるだけでなく、地域の役に立っているという実感から生きがいも感じられるでしょう。

友人や家族との時間をつくる

友人や家族がいても、連絡を取り合う機会が少ないと関係が希薄になってしまう可能性があります。お互いの負担にならない範囲で、予定が合えば旅行に出かけたり、お茶を飲んだりと一緒に過ごす時間をつくりましょう。

しかし、家が遠い・時間が合わない・体力的に外出は難しいなど人によって事情はさまざまです。このようなときはビデオ通話なども活用して、お互いが家にいても交流できる環境づくりに挑戦してみるのもおすすめです。

このように一緒に過ごしたり会話の機会を増やすことで、話題の幅も広がりコミュニケーションもより活発になるのではないでしょうか。また、こうした予定があることで生活にメリハリが生まれます。

介護サービス・施設を利用することで楽しみが増える

施設入居や介護サービスの利用に対して「自分でできなくなった人が利用するもの」というイメージを持っている人も多いかもしれません。しかし、要介護状態を予防し充実した生活を送るためにサービスを利用する人もいます。

たとえば、要支援1・2の認定を受けた人の中にも自宅で身の回りのことを自分で行える人はたくさんいます。しかし、日中はレクリエーションや介護予防体操に参加するためにデイサービスに通う場合もあるでしょう。

また「自分でほとんどできるけれど一人で暮らすのが少し不安」という高齢者のための住まいとして、介護認定がなくても入居可能なサービス付き高齢者向け住宅・有料老人ホームなどもあります。

多くの高齢者施設ではレクリエーションが提供されており、身体を動かして楽しむだけでなく、他の入居者とのコミュニケーションを図る機会にもなります。またサークル活動を行っている施設であれば、同じ趣味を持つ人同士で楽しむことができるでしょう。

こうした環境の中で共通の趣味を持つ人たちと好きな活動を楽しんだり、これまでなかなか挑戦できなかった趣味を見つけてみたりするのもよいでしょう。実際、施設に入居してから趣味が増えたという人もいます。

さらに、レクリエーションの一環としてお花見や旅行、スポーツ観戦などの外出を企画しているデイサービス・施設もあるそうです。一人で行くのは少し不安だったイベントも、介護スタッフと一緒なら安心ではないでしょうか。

このように、介護施設や介護サービスを利用することで、日常に変化が生まれイベントに参加する機会も得られます。よい刺激や楽しみを増やすことが、生活の中での生きがいや張り合いにつながっていくはずです。

高齢者が一人暮らしを続けることの危険性は?

人との関わりを保つことで、一人暮らしであっても生きがいや楽しみを感じるきっかけが増えます。しかし、一人暮らしを続けることには精神面以外にもいくつかのリスクがあります。

ここからは、高齢者が一人暮らしを続ける際にどのような危険性があるのかについて解説していきます。本人だけでなく、別世帯に住む家族がこのようなリスクについて知っておくことも重要です。

犯罪の被害に遭う(詐欺や盗難の被害)

家族が同居していると、実際に対応したのは高齢者であったとしてもどのような電話や来客・宅配があったのか把握できます。そのため、悪質なセールスや詐欺に遭っても早期に発見できる可能性が高いでしょう。

しかし、一人暮らしの場合は家族が知らないうちに被害に遭っていたということも珍しくありません。久しぶりに家を訪ねてみたら、使い切れないほどの健康食品が定期購入され続けていたというケースもあるそうです。

また、一人暮らしをしていると本人が出かけたり玄関先で来客の対応をしているときには家の中に人目がなくなります。こうした状況を利用して盗難の被害に遭うという事件も起きているため、注意が必要です。

孤独死の危険性がある

一人で暮らしている老親を心配して、1日に一度は電話をかけたり家に顔を出したりと工夫している家族も多いでしょう。しかし、そうした対策をしていても急な体調不良には対応できないかもしれません。

もちろん、同居していても24時間見守れるわけではありませんが、体調不良に気づいて救急搬送などの対応を取れる確率はかなり高まるでしょう。

認知症のトラブルが起こる可能性がある(ボヤ騒ぎや徘徊などの危険性)

認知症を抱えていても、話を合わせられて人前では比較的生活が自立したように見えることが多いため、たまに訪問しただけでは認知症が思ったよりも進行していることに気がつけない場合があります。

このような状況では家族が「まだ一人で生活できそう」と考えて一人暮らしを続けてしまうことで、火の不始末からボヤ騒ぎに発展したり、徘徊の結果交通事故などに巻き込まれてしまうことも珍しくありません。

体調管理が不十分になる

食生活が偏る

高齢になると、若い頃に比べて運動量・消化機能は低下する傾向にあります。その結果、食欲が落ちて食事量が減ったり、同じ量の食品を食べても栄養の吸収効率が悪くなったりと栄養が偏りやすくなります。

また、調理に手間がかかることなどから主食でなくおかずを省いてしまう人も多く、一人暮らしで自炊をしている高齢者は「体調不良は感じていないものの採血を行ってみると栄養失調だった」という場合もあるそうです。

脱水症・熱中症の対策ができなくなる

同居している人と間食を食べたり友人が訪ねてきたりというタイミングでお茶を飲む人は多いでしょう。しかし人との関わりが少ないと、こうした機会も少なく水分の摂取が少なくなりがちです。

また、高齢になると喉の渇きや部屋の暑さを自覚しにくくなるといわれています。そのため、自分ではそんなに暑くないと思って冷房をつけずに脱水症や熱中症になってしまうというリスクも年齢とともに高まります。

このような危険性があることを本人と家族が理解したうえで、安心して過ごすための方法を話し合ってみましょう。その際、施設入居も選択肢の1つとして検討することをおすすめします。

レクリエーションが充実している施設の選び方は?

施設入居を検討する際はレクリエーションが充実した施設を選ぶと、楽しみや生きがいの創出にもつながるでしょう。ここからは、レクリエーションが充実した施設を選ぶポイントをご紹介します。

レクリエーションの種類が豊富

多くの高齢者施設ではレクリエーションを定期的に提供しています。しかし、あまりレクリエーションに力を入れていない施設やサービスを提供するスタッフ数が十分ではない施設などでは、レクリエーションのバリエーションが少ないこともあるでしょう。

せっかくレクリエーションに参加しても、内容が単調では「簡単な体操ばかりで退屈」「いつも同じ」と感じてしまうかもしれません。事前にレクリエーションについて確認するときは内容にも注目が必要です。

レクリエーションの頻度が高い

内容とともに重要なのが、レクリエーションの頻度です。1日のうちに運動系のレクリエーションとちぎり絵などの趣味活動を両方取り入れている施設もあれば、レクリエーションは決まった曜日のみに実施する施設もあります。

施設見学時や電話での問い合わせで、1日の大まかな流れやレクリエーションの頻度についても事前に確認しましょう。レクリエーションの頻度が高ければ、たくさん参加できるだけでなく内容や時間の選択肢が増える場合もあります。

逆に、施設を選ぶ時点で「ちょっと自分にはレクリエーションが多すぎる」と心配になる人もいるかもしれませんが、疲れたときや部屋で静かに過ごしたいときは参加せず休むこともできるので安心してください。

サークル活動の時間が確保されている

施設側が提供するレクリエーションのほかに、入居者が主体となってサークル活動を行っている施設もあります。こうしたサークル活動の時間が確保されている施設は、入居者同士の交流も比較的活発と考えてよいでしょう。

積極的に他の入居者と交流したり、施設に入居してからも好きなことをたくさん楽しんだりしたいと考えている人は、このようにサークル活動が盛んな施設から自分の介護度や希望条件に合う施設を探すのもおすすめです。

季節ごとのイベントに力を入れている

施設に入居すると健康に配慮した室温が保たれていることもあり季節感が薄れがちです。そのため、季節ごとのイベントは季節の移ろいを感じる貴重な機会といえるでしょう。

季節のイベントとして、正月・七夕・納涼祭などの行事のほか、近隣の公園などに出かけての花見などが企画されることもあります。例年どのような行事が催されているのか、ぜひ施設に確認してみてください。

レクリエーションが充実している介護施設を探す方法とは?

一人で暮らしている老親が心配という方は、家族間で頻繁にコミュニケーションを取ることに加えて、ここまで紹介してきたような介護サービス・高齢者施設などを活用することをおすすめします。

最近ではデイサービスや施設も増えてきましたが、その一方で「介護度や認知機能に合ったサービスが分からない」「まだ元気だが入居できるのか」という選択肢が豊富になったがゆえの悩みもあるのではないでしょうか。

迷ったときは、地域包括支援センターやケアマネジャーなど高齢者福祉・介護の専門職に相談してみましょう。本人に合った施設の選び方のヒントが得られるはずです。

また、そうした窓口に相談したうえで「休日も施設探しを進めたい」「自分の仕事が休みの日は窓口がなかなかやっていない」という場合は、老人ホーム/介護施設の検索サイト「安心介護紹介センター」もぜひご利用ください。

細かく条件を絞って検索できるため、短時間で条件に合った施設をピックアップすることができます。また、高齢者施設について熟知したアドバイザーがオンラインでの相談も受けつけているため、介護や施設選びに多くの時間を割けない方でも安心して希望の施設を見つけられます。

どの老人ホーム・介護施設にしたら良いかお悩みの方へ

満足のいく老人ホームの生活は、どの施設に入居するかで大きく異なることがあります。

安心介護紹介センターの入居相談員は、高齢者の住まいにまつわる資格を有しており、多くの老人ホームの中から、ご本人やご家族のご希望に沿ったぴったりな施設を選定してご紹介させていただきます。

施設のご紹介から、見学、ご入居まで無料でサポートさせていただいておりますので、ぜひご利用ください。

無料の入居相談を受ける

周田佳介

監修者:周田佳介

正看護師、介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、介護職員等によるたん吸引等の研修指導看護師の資格を取得している。
介護医療現場で13年従事し、今なお現役の訪問看護師として勤務している。急性期病棟や慢性期病棟といった医療機関のほか、特別養護老人ホーム、グループホーム、訪問介護事業所などの介護事業所での勤務経験があり、医療・介護の両面から福祉に携わる。