親が認知症で介護がつらい!そんなときに活用したい相談窓口をご紹介します!

認知症を抱える親の介護を自宅で行うことは、精神的にも体力的にも大きな負担になり得ます。今回の記事では、在宅介護を続けることのリスクや介護の負担を軽減する方法、認知症でも入りやすい施設などをご紹介します。

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在宅介護で認知症の親を介護することのリスクとは?

自宅で認知症の親を介護することは、精神的にも体力的にも大きな負担となる可能性があります。最初に、在宅介護で発生し得るリスクをいくつかご紹介します。

介護者が睡眠不足になる

認知機能や身体機能が低下すると、一人での移動やトイレでの動作などが難しくなることも多いでしょう。そのため、自宅での介護を続けると時間帯を問わず介護者が声掛けや介助を行う必要が出てきます。

また、認知症になると時間の感覚が薄れがちです。その結果、夜であっても眼がさえてしまい活動的になったり、不穏になったりすることもあり、家族が睡眠時間を削って対応するケースも珍しくありません。

このように高齢者の介護を中心に生活することで家族は睡眠不足に陥りやすく、疲れが取れない・注意力が散漫になるなど、日中の生活や健康にまで支障をきたしてしまう可能性もあります。

介護者に身体的な疲労が溜まる

認知症は記憶力の障害というイメージがあるかもしれませんが、病状の進行とともに歩行・食事・排せつなどさまざまな場面で運動障害も目立つようになり、自発性が薄れていくといわれています。

その結果、移動介助、体位介助など実際の運動機能よりも重い介助が必要になる場合もあります。家族が介護経験のない人ならなおさら、身体的な疲れや腰・肩の痛みが大きな悩みとなるかもしれません。

介護者が精神的に疲れてしまう

家は心身を休めるための場所でもあります。しかし、その休息の場でも要介護者と向き合い介護をする環境では、十分に休めない可能性があります。

とくに認知症を患っている家族の介護では絶えず見守りが必要な場合もあるでしょう。このような状況では家族は介護以外のことに集中できる時間がなく、気分転換をすることも難しいため、精神的疲労が溜まってしまうと考えられます。

認知症特有の症状に対応しなければならない

認知機能が低下すると、状況や人物を正しく把握することが困難になりがちです。そのため、誰かが財布などを盗んだと思い込む「物盗られ妄想」のなかで、親身に介護している家族が疑われてしまうこともあります。

また、暴言や暴力・徘徊など認知症には対応が難しい症状も多いでしょう。こうした症状に対応し続けることで、介護者がストレスから要介護者に厳しく当たってしまったり、介護うつを発症してしまうかもしれません。

暴力や徘徊などは認知症の症状の中でも周辺症状と呼ばれるものになります。 関わり方で改善することもあるので、専門家に相談してみましょう。

認知症の介護でつらいときの対処法とは?

自宅での認知症介護が「つらい」と感じたときにはどのような対処法が考えられるのでしょうか。在宅で介護を行う場合と介護施設を利用する場合の対処法のメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。

訪問・通所介護を利用する

在宅介護を続けながら家族の負担を減らすには、ホームヘルパーなどの訪問サービスやデイサービスなどの通所サービスを利用して家族が介護から離れる時間を作るといった対処法をおすすめします。

訪問・通所介護のメリットとは?

訪問・通所介護を利用する最大のメリットは、本人が住み慣れた住まいや近所での人間関係を大きく変えずに過ごせる点にあるでしょう。また、本人の状態に合わせてサービスを選択できる点もメリットの1つです。

訪問・通所介護のデメリットとは?

通所介護のサービスは日中のみの提供となるものが多く、サービスを利用していない時間は家族が介護を行うことになります。また、訪問介護は24時間対応の事業所も増えてきていますが、他人が自宅に入ってくる点で抵抗がある人もいます。そのため、ゆっくりと休みたい夜間の負担は軽減されない可能性があります。

また、こうした家族だけの時間に急な体調不良が起きた場合は、介護や看護の専門職がいる施設に比べると緊急時の対応が不十分になるといった可能性も考えられます。

介護施設を利用する

家族の負担を軽減し、要介護者には介護スタッフによる見守りのある環境で十分な介護サービスを受けてもらいたいと考えている場合は、本人の状態に合った介護施設への入居をおすすめします。

介護施設のメリットとは?

介護施設へ入居する大きなメリットは、家族の負担が大きく軽減される点にあります。さらに介護施設に入居すると、他の入居者との交流を通して要介護者自身もメリハリや生きがいを感じやすくなると考えられます。

介護施設のデメリットとは?

一般に、在宅介護に比べると施設入居は費用がかさむことが多いでしょう。また、要介護者が自宅からの急な環境変化に戸惑いを感じたり、施設での集団生活にストレスを感じたりする可能性もあります。

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認知症の方が入居できる施設とは?

高齢者施設にもいろいろな種類があり、なかには認知症を抱えていると入居できない施設もあります。ここでは、認知症でも入居可能な施設について、それぞれ入居条件やサービス、費用などをご紹介します。

サービス付き高齢者向け住宅

入居条件

「一般型」のサービス付き高齢者向け住宅では基本的に認知症の受け入れができません。しかし「介護型」の場合は介護度が高い・認知症を抱えている高齢者も入居が可能です。

提供サービス

介護型では、一般型の緊急時対応や定期的な安否確認などに加えて食事提供や職員による介護サービスの提供が行われているのが特徴です。そのため、介護度が高くなっても住み続けられる可能性も高いでしょう。

入居・月額費用

介護型サービス付き高齢者向け住宅に入居するために必要な初期費用は0~数十万円前後です。また、月々に15万~40万円程度の費用がかかります。介護サービス費は月額に含まれていて、介護度ごとの定額です。

介護付き有料老人ホーム

入居条件

介護付き有料老人ホームの入居条件は「要介護1」以上に認定されていることです。施設により認知症への対応は異なるため、認知症受け入れ可としている施設から候補を選びましょう。

提供サービス

食事提供など生活のサポートのほか、食事・排せつ・入浴などの介護サービスが提供されます。また、看護師が勤務している時間帯は経管栄養やインスリン投与などの医療処置も受けられます。

入居・月額費用

介護付き有料老人ホームの費用は施設によって大きく差があり、初期費用は0~数千万円、また月額は15万~40万円程度です。介護サービス費は、介護度ごとに定められています。

住宅型有料老人ホーム

入居条件

多くの住宅型有料老人ホームでは入居条件として60歳または65歳以上といった年齢制限を設けています。しかし、そのほかの介護度や認知症の有無に関する基準は施設ごとに大きく異なるため事前確認が必要です。

提供サービス

住宅型有料老人ホームでは介護サービスの提供がないため、介護が必要な場合は自宅で過ごすのと同じく外部の介護事業所を利用します。ただし、食事提供や見守りなどのサービスは提供されることが多いでしょう。

そのため、認知症であっても食事などの支援が得られれば安全に暮らせる場合は、デイサービスなどを併用しながら住宅型有料老人ホームで暮らす選択肢もあります。

入居・月額費用

住宅型有料老人ホームの初期費用は0~数千万円、また月額は13万~30万円程度です。ただし、外部の介護サービスを利用する場合はこれらの料金と別にサービス費がかかります。

グループホーム

入居条件

グループホームに入居するためには、要介護認定の結果が「要支援2」以上であり医師から「認知症」の診断を受けている必要があります。また、入居予定者の住民票が施設と同市町村区にあることも条件です。

ただし、寝たきりや認知症のために「周囲との共同生活が困難」と判断されると、上記の条件に当てはまる場合も入居できない可能性が高いでしょう。

提供サービス

グループホームでは、認知症ケアの知識や経験を持った介護スタッフを中心に見守りやレクリエーション、日常生活に近い環境での機能訓練などが提供されます。

入居・月額費用

グループホームへ入居するための初期費用は数万~30万円程度のところが多く、月額は賃料・管理費・食費・水道光熱費などを合わせて15万円前後が平均値です。

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認知症に対応している施設を見つけるためには?

認知症を抱えた親の介護方針を考えるにあたり、一人では情報収集にかなり時間がかかる可能性もあります。また、自分だけで考えていると「このサービスでよいのだろうか」と迷うこともあるのではないでしょうか。

こうした場合に相談できる身近な窓口として、ケアマネジャーや地域包括支援センターなどが挙げられます。

ケアマネジャーの役割

施設探しや介護サービスの利用を考える際、すでに介護度を持っている場合はケアマネジャーが相談窓口です。それでは、ケアマネジャーがどのような役割を担っているのか見てみましょう。

ケアプラン作成

適切な内容で介護保険サービスを利用するためには、本人の状態や家庭環境、介護保険の給付限度額などを考慮して作成された「ケアプラン」が必要です。このケアプラン作成はケアマネジャーの役割の1つです。

利用者との面談や調整

本人に合わせたプランを作成し、また現在のプランが利用者の実情に合っているかを確認することもケアマネジャーの役割です。そのため、利用者や家族との定期的な面談を行い、プランの調整などを行っています。

介護事業者との連絡や調整

新たにサービスの利用を開始したり利用内容を変更したりする際には、介護事業者との連絡や日程の調整などが必要です。こうした事業者と利用者間の連絡や調整もケアマネジャーが行います。

要介護認定の支援

要介護認定が有効期限を迎えた場合や、有効期限内であっても身体機能が急激に低下し介護度と現状が合っていない場合は要介護認定の区分変更の申請が必要です。

このような場合に、有効期限や本人の状態を把握し、必要に応じて認定手続きなどの支援を行うのもケアマネジャーの重要な役割です。

介護保険の給付管理

被保険者が介護保険の給付を受けるまでには、受けたサービスの内容や金額に関する書類作成・審査などが行われます。こうした過程に必要な事務作業もケアマネジャーが行っていることが多いでしょう。

地域包括支援センターの役割

まだ介護認定を受けていない場合や、介護以外の生活のことも含めて高齢者に関する相談窓口を探している場合は、住んでいる地域を担当している地域包括支援センターへ相談することをおすすめします。

地域包括支援センターの業務は幅広く、個人レベルの相談からコミュニティレベルの活動までさまざまです。ここでは、その代表的な役割をいくつか確認していきましょう。

介護予防ケアプランの作成

要介護認定を受けた場合、結果が要介護ではなく要支援であれば基本的には地域包括支援センターの職員がケアプランの作成を担当します。こうした介護予防のためのケアプラン作りは地域包括支援センターの役割です。

相談業務

地域包括支援センターは、地域の高齢者に関する相談全般の窓口です。相談内容により、センター職員が直接対応する場合や、対応に適した制度や窓口を紹介して外部につなげていく場合などがあります。

権利擁護

上記のような相談業務を通して認知症高齢者の成年後見制度の申請支援を行ったり、虐待の早期発見や防止に努めたりするなど、地域包括支援センターでは高齢者の権利擁護を目的とした活動が行われています。

包括的、継続的ケアマネジメント

地域全体が高齢者にとって安心できる場所になるためには、特定の制度や機関だけでなく、制度間・施設間でのつながりが重要となるでしょう。そのつながりを構築する機会や場を作ることも地域包括支援センターの役割です。

具体的には、ケアマネジャーへの相談・アドバイス、地域ケア会議の開催、自立支援型ケアマネジメントなどを行い、介護と医療の専門家・専門家と住民などによる地域のネットワーク構築をしています。

このようにさまざまな面から高齢者の生活を支えている専門職に相談することで、介護施設に関する情報収集やサービスの調整がスムーズに進むと考えられます。

安心介護紹介センター

ケアマネジャーや地域包括支援センターへの相談と合わせて自分でも施設探しを進めたいときは、ぜひ「安心介護紹介センター」もご活用ください。安心介護紹介センターは無料で利用できる老人ホーム検索サイトです。

全国の施設情報を掲載しているため、居住地周辺以外の情報も集めやすいでしょう。また、地域や希望条件からの検索のほか、オンラインでの介護に関するご相談も可能です。

どの老人ホーム・介護施設にしたら良いかお悩みの方へ

満足のいく老人ホームの生活は、どの施設に入居するかで大きく異なることがあります。

安心介護紹介センターの入居相談員は、高齢者の住まいにまつわる資格を有しており、多くの老人ホームの中から、ご本人やご家族のご希望に沿ったぴったりな施設を選定してご紹介させていただきます。

施設のご紹介から、見学、ご入居まで無料でサポートさせていただいておりますので、ぜひご利用ください。

無料の入居相談を受ける

周田佳介

監修者:周田佳介

正看護師、介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、介護職員等によるたん吸引等の研修指導看護師の資格を取得している。
介護医療現場で13年従事し、今なお現役の訪問看護師として勤務している。急性期病棟や慢性期病棟といった医療機関のほか、特別養護老人ホーム、グループホーム、訪問介護事業所などの介護事業所での勤務経験があり、医療・介護の両面から福祉に携わる。