ケアハウスの選び方とは?詳しい特徴や向いている人などを大公開!

比較的低額で入居でき、スタッフによる見守りや食事提供を受けられる「ケアハウス」。今回の記事では、その選び方に焦点を当てました。記事の前半ではケアハウスの概要と選び方のポイント、後半ではケアハウスに向いている人の特徴などもご紹介します。

そもそもケアハウスとは?

ケアハウスとは、比較的低額で入居できる高齢者施設「軽費老人ホーム」の1つです。軽費老人ホームは月額やサービス内容によりA・B・C型の3つに分かれており、このうちC型がケアハウスと呼ばれています。

A型とB型は1990年以降設立されていないので、新設された軽費老人ホームといえば「ケアハウス」を指していると考えてよいでしょう。

ケアハウスでは、食事・生活サービスの提供を通して高齢者の暮らしを支えています。

ケアハウスはサービス内容により「一般型」と「介護型」に分かれます。一般型では「身の回りのことが自立している」ことが入居条件となりますが、逆に介護型は65歳以上で要介護1以上でなければ入居できません。

一般型のケアハウスでは介護サービスの提供はできないため、必要に応じて自宅と同様に外部の介護サービスを利用します。ただし、介護量が増えれば退去を求められる場合もあります。

一方、介護型では月額に介護サービス費が含まれており、介護を受けられます。介護サービス費はサービスの量ではなく介護度ごとの定額となるため、介護量の多い人は介護型のほうが経済的といえるでしょう。

ケアハウスの選び方

ここからは、ケアハウスを選ぶときのポイントを解説します。施設の資料を見るときはもちろん、見学の際にも注目したい6つのポイントを確認していきましょう。

ケアハウスの選び方①介護体制

一般型のケアハウスでは、入居者30人に対して1人以上の介護職員を常勤で配置することが義務づけられています。しかし、一般型の介護職員の主な仕事は安否確認やレクリエーションなどの提供です。

冒頭でも触れたように、一般型では介護サービスを提供していません。もし介護が必要になったら外部の介護サービスを利用する必要があります。

たとえば「日中の生活は自立しているが、入浴介助だけ必要」な方は外部サービスで対応可能ですが、日中も常に介護を必要とするような身体・認知機能では住み続けることは難しいでしょう。

一方、介護型のケアハウスでは要介護者3人に対して1人以上の介護・看護スタッフを配置しています。もし、入居を考えた時点で65歳以上で要介護1以上であれば介護型の検討をおすすめします。

また、なかには法律で定められた基準以上の介護スタッフを配置している施設もあります。介護への対応力を重視する場合は、事前に日中と夜間それぞれの介護スタッフの数を確認しましょう。

ケアハウスの選び方②立地

入居してからも家族とのつながりを保つためには、施設の立地が重要です。家族が面会に訪れる際の交通手段に応じて、駅の近くがよいか、駐車場は近くにあるのかなどの利便性を確認しましょう。

また、施設が生活の場であることを考えると役所や図書館、スーパー、病院などが近くにあることも重要です。とくに連携している医療機関の有無や診療科なども確認しておくと安心です。

さらに、災害発生時に安全な場所であるかどうかも重要です。近年、高齢者施設が川の氾濫や土砂崩れに巻き込まれたケースもありました。施設周辺のハザードマップや施設の災害対策も忘れずに確認しましょう。

こうしたポイントは見学時に自分の目で確認することも大切です。

ケアハウスの選び方③費用

次に、ケアハウスの費用について見てみましょう。月々、どのような費用がどれくらいかかるのでしょうか。

費用の内訳 一般型 介護型
事務費(サービス費など)※ 40,000円 40,000円
生活費(食費、日用品購入費など) 47,000円 47,000円
管理費(水道光熱費など) 23,000円 23,000円
介護サービス費 使用した分だけ 介護度ごとに定額

※事務費は入居者の前年の収入により調整

合計すると、月額は11万円前後です。それに介護サービスに使用した金額が加わります。介護型ケアハウスの介護サービス費については下の表のとおりです。

介護度 30日あたりの自己負担額(1割負担の場合)
要介護1 16,140円
要介護2 18,120円
要介護3 20,220円
要介護4 22,140円
要介護5 24,210円

※各施設の体制充実度などによって加算が算定される場合あり

今回は目安として平均的な費用の内訳をご紹介しましたが、施設によって月額は異なり、また費用の一部は入居者の所得により調整される場合があります。

さらに、介護保険法の改定などにより自己負担額が変化する可能性がないとは言い切れません。事前に料金表などを確認し、多少の余裕をもって住み続けられる価格帯の施設を選ぶことをおすすめします。

ケアハウスの選び方④医療体制

施設選びでは医療体制の確認も重要です。一般型のケアハウスでは医療職の配置義務はありません。一方、介護型のケアハウスでは入居者30人に対して1人以上、看護職員を配置する義務があります。

そのため、看護師が勤務している時間帯は医療的なケアや応急処置を受けることが可能です。ただし、看護師の数は施設によって差があり、また同じ施設でも夜間と昼間では勤務体制が変わります。

また、ケアハウスでは一般型・介護型ともに、診察が必要な場合は外部の医療機関を受診する必要があります。そのため、連携している医療機関の有無、受診する際の付き添いなどについても確認が必要です。

ケアハウスの選び方⑤リハビリ・レクリエーション

一般型のケアハウスでは、リハビリ(機能訓練)の提供はありません。その代わり季節ごとのイベントや日々のレクリエーションを行うことで、入居者の心身の活性化を図っている施設が多い傾向にあります。

ただし、イベントやレクリエーションの頻度に決まりが設けられているわけではありません。そのため、施設ごとに頻度や内容、入居者の参加状況などを確認することをおすすめします。

一方、介護型では「特定施設入居者生活介護」の一環として機能訓練が提供されます。機能訓練の目的は日常生活機能の維持・向上とされ、その訓練計画は施設に配置された機能訓練指導員を中心に作成されます。

内容としては、レクリエーション中に機能訓練のための体操を行う場合もあれば、本格的に器具を使った歩行訓練や日常動作訓練を実施する場合もあります。

機能訓練の内容や充実度は、機能訓練指導員の資格(理学療法士、看護師、鍼灸師など)によっても大きく変わるため、機能訓練を重視する場合はスタッフ数だけでなく資格にも注目してみるとよいでしょう。

ケアハウスの選び方⑥入居者・スタッフの雰囲気

実際に見学へ行ったら、ぜひスタッフや入居者の表情・様子に目を向けてみてください。どうしても設備やスタッフの人数などのハード面に目が行きがちですが、施設で働くスタッフや生活を送る入居者が生き生きとしているかも見学時の重要なポイントです。

また、質問した際に分かりやすく丁寧に説明してくれるか、その場で分からなかったことに対しても適切な確認を行ってくれるかどうかも見学時にチェックしておけば、安心して入居できるでしょう。

ケアハウスに向いている人

ここからは、ケアハウスの特徴から「どのような人が入居に向いているのか」についていくつか例を挙げてご紹介します。

費用を抑えたい人

ケアハウスとほかの高齢者施設の一番の差は費用です。もちろん所得や介護度によっては大きな違いが出ないこともありますが、経済面に不安を抱えている場合はケアハウスの検討をおすすめします。

同じケアハウスであっても入居者自身の所得によって金額が変わるため、料金を確認する際には自分の所得を確認しておくと具体的なシミュレーションがしやすいでしょう。

プライバシーを確保したい人

高齢者施設のなかには、特別養護老人ホーム(特養)など大部屋で生活するところもあります。一方、ケアハウスの居室は一般型・介護型ともに原則個室です。そのため、プライバシーはしっかり守られているといえます。

一方、レクリエーションなどほかの入居者と交流する機会もあるため「基本的に一人暮らし同様に暮らしたいが、適度に人と関わりたい」方に向いている施設ではないでしょうか。

介護度が重くなっても住み続けたい人(介護型)

一般型のケアハウスは介護度が重くなると退去を求められることがありますが、介護型の場合は介護度が上がっても住み続けられます。

また、同じく低額で介護サービスを提供している特別養護老人ホームの入居条件が「要介護3以上」なのに対して、介護型のケアハウスの入居条件は「要介護1以上」と少し緩やかです。

「いまはまだあまり介護の必要はないが、将来に備えたい」方にとって、比較的入りやすく、安心して過ごせる施設だといえます。

ケアハウスを選ぶ際の注意点

 

介護型ケアハウスは低額で介護サービスを受けられることから入居を希望する人の数は多く、必然と待機期間も長くなりがちです。

もし高齢者施設への早めの入居を希望する場合は、同じく生活・介護サービスを提供している「サービス付き高齢者向け住宅」や「介護付き有料老人ホーム」なども合わせて検討してみましょう。

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周田佳介

監修者:周田佳介

正看護師、介護福祉士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、介護職員等によるたん吸引等の研修指導看護師の資格を取得している。
介護医療現場で13年従事し、今なお現役の訪問看護師として勤務している。急性期病棟や慢性期病棟といった医療機関のほか、特別養護老人ホーム、グループホーム、訪問介護事業所などの介護事業所での勤務経験があり、医療・介護の両面から福祉に携わる。