母が特養に入居します。面会時の過ごし方や注意事項、面会できない時の対応を教えてください。

特別養護老人ホームへの入居を控えた親子のイメージ

 

質問

質問者要介護4の実母が特別養護老人ホームに入所することになりました。実母の妹も同じ施設なので安心しています。面会に行けるのは週末だけになりそうで、寂しがるのではないかと心配です。

面会時間を有意義に過ごすには何をすればいいのか、手土産はどうしたらいいのか、面会時の注意事項はあるのかなど、今から悩んでいます。 また、感染症などで面会ができない時には、皆さんどのようにコミュニケーションを取っているのか教えてください。

 

専門家特別養護老人ホームでの面会についての質問ですね。定期的に面会することで、本人の気持ちが落ち着くほかに、毎日見ているスタッフでは気付かない症状に気が付いたり、スタッフとのコミュニケーションがしやすくなったりなどのメリットがあります。

訪問頻度は、着替えの洗濯などのために週に複数回訪問する方もいますが、月に1~4回という方が多いです。面会できる時間帯は施設によって決められているので、無理をせずに笑顔で会える範囲で面会するようしましょう。

この記事では面会時の注意事項や過ごし方、会えない時のコミュニケーション方法について紹介しています。ぜひ、今後の生活の参考にしてください。

面会時の注意事項

思いやりのイメージ

まずは、施設や病院で面会する時の注意事項についてみていきましょう。

日常生活やイベントなどのスケジュールをチェック

介護施設や病院では、面会の時間が決められています。一般的に9時から17時までの間で設定されていますが、ちょうど面会に行った時間が食事やお風呂の時間だと、ゆっくり過ごすことはできません。おやつの時間が終わった夕方の時間であれば、比較的ゆっくり過ごすことができるでしょう。

また、イベントなどのスケジュールを把握したうえで、面会に行くのがおすすめです。特別養護老人ホームなどの介護施設では、定期的にイベントを開催しています。家族が一緒に楽しめるイベントもあるので、思い出作りのために参加してみるのも良いでしょう。

事前に連絡をしておきましょう

イベントなどのスケジュールなどの確認や面会制限がないかなどの確認のため、面会の予定はあらかじめ施設に伝えておくと良いでしょう。特に質問者さんのケースのように、お孫さんが彼氏を連れていくといったケースは、あらかじめ連絡をしていると施設の方も安心できます。

また、手土産に持っていこうと考えているものを伝えておくと、「それは他のご家族が持ってきました」、「食べ物は施設で管理しているので避けて欲しい」などと教えてくれることもあります。

体調を崩している方は面会を避けましょう

介護施設や病院は、高齢者が共同で生活をしていることもあり、感染症が広がりやすい場所です。喉の痛みや鼻水などの症状がある場合には、感染源とならないためにも面会を避けた方が良いでしょう。

介護施設や病院に行く前に体温を測り、入り口ではしっかりと手洗いやうがい、アルコール消毒をするようにしてください。「滞在中はマスクを着用」などの施設のルールがあれば、しっかり守りましょう。

子どもも面会できます

多くの介護施設では、孫やひ孫などの小さな子どもも面会することが可能です。子どもが施設を訪れることで、刺激を受ける入居者も多く、介護施設によっては地域の子どもたちが参加できるイベントを開催しているところもあります。

ただし、大きな声を出したり走り回ったりしてはいけないと教える、あらかじめ介護施設に連絡をする、子どもの体調が悪い時には面会を避けるなどの配慮が必要です。

姿勢が崩れたり、眠そうになったりしたら終わりに

久しぶりに合えたらうれしくて、ついつい長居したくなるものです。しかし、椅子に座っている姿勢が崩れたり、眠そうな様子が見えたりしたら、疲れてきたサインです。無理をせずに面会を終えるようにしましょう。

手土産について

面会に行くときに手土産を持っていこうと考えている方も多いことでしょう。食べ物に関しては、介護施設によっては持ち込みを禁止していたり、栄養管理をしてくれていたりすることがあるので、事前に確認をしておきましょう。

手土産は食べものよりも、身に着けられるひざ掛けや季節に合った洋服、タオル、ぬいぐるみ、健康グッズなどの小物がおすすめです。家族写真の入った写真立て、孫やひ孫からの手紙や絵も喜ばれます。逆に避けたいものは、匂いのある芳香剤や香水、世話が必要な生花、壊れやすいガラス製品などです。

また、スタッフや他の入居者への手土産は避けましょう。介護施設や病院では、平等性の観点から手土産をお断りしています。

面会時の過ごし方

特別養護老人ホームで楽しく過ごす親のイメージ

実際に面会に行ったらどのように時間を過ごすのが良いのでしょうか。おすすめの過ごし方をご紹介します。

写真を撮る

認知症の方の中には、定期的に家族が面会をしていても「誰も来てくれない」と考えてしまうことがあります。面会に行ったらスマートフォンなどで写真を撮っておくことで、寂しくなった時に見返すことができます。

趣味を一緒に行う

塗り絵や手芸などの趣味を一緒に行うのもおすすめです。個別の面会室などであれば、好きだった音楽を聴いたり、一緒に歌ってみたりするのも良いですね。

スタッフとコミュニケーションをとる

スタッフから日常生活の様子を聞いたり、心配なことを話しておいたりして、コミュニケーションを取るようにしましょう。介護施設では、利用者の介護記録を残しており、家族は閲覧が可能です。普段の様子や変化などを、介護記録で確認しても良いでしょう。

認知症などでうまく会話ができない場合

認知症などでうまく話ができない状態の方との面会では、ゆっくりとわかりやすく、反応を見ながら話をするようにしましょう。話しかける時は、「はい」「いいえ」で答えられる質問にするのがおすすめです。例えば「よく眠れている?」、「ご飯食べた?」などです。

また、会話ができなくても、家族が会いに来て寄り添うだけで気持ちが安定する方もいます。一緒にテレビを見たり、写真を見たり、昔好きだった音楽を聴いたりしてみると良いでしょう。手を握る、肩をもむなどのスキンシップも大切です。

面会ができない時のコミュニケーション方法

オンライン面会のイメージ

感染症の流行により、なかなか直接顔を合わせて面会できないことがあります。そんな時には、どのようにコミュニケーションをとるのが良いのでしょうか。

オンライン面会をやっているか確認を

タブレットを施設側が用意してくれ、決められた時間にタブレットを操作して、オンライン面会をさせてくれる介護施設や病院があります。入居している施設や病院で対応しているかを確認しましょう。対応する職員の都合上、時間が限られていることが多いです。

スマホや携帯で会話を

介護施設や病院でオンライン面会に対応していない場合でも、自分のスマートフォンや携帯電話でやりとりをすることができます。ただし、本人が自分で操作できない場合、施設のスタッフにお手伝いをお願いできるかは確認が必要です。

手紙でやりとりする

耳が遠い、操作方法が分からないなどの理由でオンライン面会が難しい場合には、手紙でやり取りしてみても良いでしょう。絵手紙のような形で、近況報告をしあうのも楽しいものです。

無理のない範囲で楽しい面会を!

介護施設や病院で暮らしている方にとって、定期的に家族と面会することで、精神面の安定につながることがあります。家族にとっても、面会をして思い出を増やす、普段の様子を知る、スタッフとコミュニケーションを取るなど、メリットはたくさんあります。

消耗品の補充や洋服の洗濯などの理由で、週に複数回訪問するという方もいますが、面会は無理のない範囲で行いましょう。事前に施設に連絡をしてイベントや手土産などについて確認しておくのがおすすめです。

※こちらの記事は2022年3月時点の情報で作成しています。

ケアマネジャー:森裕司(株式会社HOPE)
ケアマネジャー  森 裕司(もり ゆうじ)

【経歴】 1982年生まれ。
医療福祉系学校を卒業後、約11年医療ソーシャルワーカーとして医療機関に勤務。
その後、一生を通じた支援をしたいと思い、介護支援専門員(ケアマネジャー)へ転身。
2017年1月 株式会社HOPE 設立
2017年3月 ほーぷ相談支援センター川越 開設
代表取締役と共に、介護支援専門員(ケアマネジャー)として、埼玉県川越市で高齢者の相談支援を行っている。
他に、医療機関で、退院支援に関するアドバイザーと職員の指導・教育にあたっている。
医療・介護に関する新規事業・コンテンツ開発のミーティングパートナーとしても活動。大学院卒(経営研究科)MBA取得している。

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