介護費用はいくらかかる?平均総額787万円!?

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いよいよ介護が現実味を帯びてくると、不安になるのがお金のことではないでしょうか。また、今現在介護が必要ではなくても将来設計について改めて考えた時に介護費用に関して漠然と不安に思っているという方も少なくないでしょう。ここでは介護費用がいくらかかってくるのかという具体的な内容についてご紹介します。

介護費用とは

介護費用という言葉に明確な定義はありません。なので介護にかかるお金と考えておくとよいでしょう。介護にかかるお金にはさまざまなものがありますが、介護費用というとだいたいは介護サービス以外のお金と考えることが多いです。公的介護保険の介護サービスの利用費と介護サービス以外の費用と大きく二つに分けられます。例えば、おむつ代や介護食など生活していくうえで必要となるものがも介護費にあたります。

介護費用の平均総額は?

次に介護費用は平均としてどのくらいかかってくるのかをご紹介します。介護費用の平均総額は介護が必要となる期間によっても異なります。まずは、介護がどのくらいの期間必要となるか、そしてそれに伴う費用について考えていきましょう。

ですが、費用についてご紹介する前に抑えておきたいポイントがあります。それは介護費用は万人全てが一律で同額でかかるというわけではないということです。

最も介護費用の額が分かれるポイントは介護度です。介護度が高い場合、準備するものや使用するものが増えるためお金はかかる傾向にあります。また、介護度が同じであっても病気など介護が必要となった理由が異なったりするため同じ介護度であるからと言って費用が全く同じになるということもありません。

さらに、もともとの物品の状況によっても費用は異なります。例えば以前に1人介護をしていたので、自宅が介護仕様になっている、物品が充足しているという場合には新たにかかる介護費用は低くなります。ですが、これから初めて介護をするとなるとそれなりに準備が必要となりますし、介護に慣れるまでは介護費用は多く掛かります。あくまで、目安としてお考えいただけると幸いです。

介護の平均期間

現在、日本人の平均寿命は延びており、厚生労働省が公表している平成30年(2018年)の簡易生命表によると男性81.25歳、女性87.32歳となっています。とある企業が行った介護費用に関する調査結果によると、介護の平均期間は3年7ヶ月が平均的で月に直すと43.1ヶ月ほどが平均となるようです。

もちろん、健康に平均寿命を延伸していくければ理想的です。しかし、例えば70歳で介護が必要になったとすると、介護が必要になった年齢から平均寿命まで生き延びたとしても相当な期間の介護が必要となります。

介護の初期にかかる費用

それではここから具体的に介護にかかる費用についてみていきます。まずは介護を始める段階である介護の初期にかかる費用です。2018年に行った調査結果によると介護の初期にかかる費用の平均は98.1万円という結果でした。

その詳細を見てみると住宅改修費用が平均132万円と最も高額になっており、住宅を住みよくリフォームするためにお金をかけている方が多いということが分かります。また、医療費や福祉用具のレンタル費や購入費に充てている方も多く見受けられました。福祉用具は車いすやベッドを購入レンタルしている方が多く、それに加え福祉用具の貸与を受けることができないポータブルトイレなど衛生用品の購入にお金を充てている方も多い傾向にありました。

さらに、在宅と施設を併用して介護をしていこうと考えている方の場合だと、介護施設への一時金として60万円前後かかっているようです。介護施設との併用を考えていない方や住宅改修の必要がないという方は初期費用をグンと抑えることができており、数万円程度しか初期費用は掛からなかったという例もあります。

介護の月にかかる費用

次に月にかかる介護の費用です。月にかかる介護費用は2018年の調査結果によると平均が12.7万円とされています。

その内訳を見てみると入居型施設の利用料、ホームヘルパー、デイサービスといった介護サービスの利用費へ充てている方が多く見受けられました。この次が医療費、福祉用具のレンタル費と続いています。おむつなど日常生活に必要な消耗品については月3万円前後の費用負担となっています。

こちらも介護サービスの利用を考えていなかったり、福祉用具を初期に揃えられたりしていた場合は費用は抑えることができたりなど、5万円前後しか月にかかっていないという方もいます。介護にかかる費用は状況により差があります。

総額いくらくらいかかっているの?

上記の状況を総合的に見て、介護の開始から終了までにかかっている費用はおよそ787万円ほどとされています。

また、施設を利用した場合にはさらに費用がかさみ、1,164万円が平均として掛かっている傾向にあります。さらに、要介護者と生活を共にしているかどうかでも介護費用は変わってきています。

同居居介護(在宅で介護をしている人)は平均で655万円ほどかかっており、別居介護(高齢者が在宅しているが、一緒には住んでおらず、自分の自宅から高齢者の自宅に訪れて介護をしている)の場合は平均 415 万円と、施設を利用した場合の費用が他の介護形態と比較して最も高額となっています。

介護費用の自己負担はどれくらい?

ここまで、介護においてかかる費用についてご紹介してきましたが、次は介護費用の自己負担についてご説明します。65歳以上の第1号被保険者で合計所得金額が160万円(単身で年金収入のみの場合の目安額280万円)以上の人は介護費用における自己負担が2割となります。また、2018年8月より65歳以上の第1号被保険者で合計所得金額が220万円(単身で年金収入のみの場合の目安額340万円)以上の人は自己負担が3割となっています。*40歳~64歳の人や住民税が非課税の人などは所得に関わらず1割負担です。

つまり、前述した総額などの額から自己負担するお金は2~3割となります。ですが、65歳以上で一定の以上の所得の自己負担割合は2割または3割となりますが、この負担が適用されないものもあります。それがおむつなどの日常生活に必要な物を購入した際のお金です。また、住宅のリフォームに関しても国や自治体からの補助は出ますが、補助の範囲を超えた金額となった場合には超過分は自己負担となります。

自己負担額は介護サービスのみの利用であるか、施設サービスを併用するかによっても異なってきますし、介護度によっても異なりますので、あくまで目安としてとらえていただければと思います。ですが、施設サービスを利用したとしても食費やおむつの居住費費用などは自己負担で支払わなければならないため施設サービスを利用されている方の方が自己負担額は多いと考えていただければと思います。

介護費用が足りない時は?

介護費用が足りないという件について最も問題いされるとなるのが介護をしていく中で費用が足りなくなったということです。例えば介護が始まる前に試算をして介護費用が足りなくなったということに気づいた場合はまだそれなりに手立てを打つことができます。しかしながら、介護をしている中で介護費用が足りなくなった場合には場合によっては施設の退去など要介護者の環境を変化させなければならず、要介護者の精神的な負担にもなりうることが考えられます。

介護費用が足りなくなった場合には以下の方法をとることができます。

>>介護保険の自己負担分と利用できる限度額や負担軽減策について

リバースモーゲージ

自宅を担保にして、お金を借りる制度のことをいいます。金融機関にもよりますが時価の5~7割程度の融資を受けることができます。自宅は担保になっていますが、そのまま住み続けることができ、存命中は金利のみを支払います。要介護者がなく亡くなった際に家を売却し、余ったお金は本人に返金されるという制度です。夫婦のみなど自宅を売却したことが残された方への負担とならない方で、不動産を所有している方が対象です。

世帯分離

介護保険の保険料、後期高齢者医療保険の保険料、高額介護サービス費などは世帯所得が多いと負担が大きくなります。老人ホームに入所しているなど、実質的に別世帯となっている方が対象ですが、世帯を別にしてする手続きをすれば取ることで、世帯所得が変わり、介護費用の負担が小さくなることがあります。

>>世帯分離のメリットとデメリット

自治体の融資制度

自治体の融資制度にある生活福祉資金貸付制度を利用するものです。主に社会福祉協議会が窓口になっています。一時的に資金が必要で返済能力があるという方が利用の対象となります。

生活保護

介護費用を支払うための収入源がないく生活費もままならなくなったという方が対象です。年金をもらっていても生活保護を受けることができますられることがあります。市区町村の福祉課や福祉事務所に相談し、手続きをしていきます。

まとめ

介護の費用は要介護者の介護が必要となった年齢や要介護度、日常生活の自立度など介護が必要となった程度によって大きく異なります。また、人の寿命は予測できませんので介護が必要となった段階股では介護が必要となる前にはこれといった介護費があとどのくらいかかるのかなどの算出ができません。介護が必要となった時に備えて介護費用を事前に準備しておきたいものです。

介護費用の平均額をご紹介しましたがいかがでしょうか。予想よりも高額だったあるいは低額だったなど様々なご意見があるかもしれません。この記事がご家族で介護費用について話し合うきっかけとなれば幸いです。もしもきっかけ作りにお役立ていただけたならばシェアをしていただき、ご友人などにもきっかけを作ってくださるとうれしいです。

※この記事は2019年11月時点の情報で作成しています。

監修者:小笹 美和
監修者:小笹 美和(ここはーと相続サポート事務所)

介護業界・区役所勤務経験を経て、相続コンサルタントに転身。 介護保険訪問調査員など高齢者との1,000件を超える面談実績を持つ。 高齢者にもわかりやすい説明とヒアリング力には定評があり介護にも 強い相続診断士として多くの相談を受けている。 終活や相続・介護と幅広い視野から話すセミナー講師として全国で活動をしている。