立ち上がりに便利な手すり レンタルと購入の費用は?

立ち上がりに時間がかかったりふらつきがあったりする場合は、手すりがあれば自立した生活を続けることができます。転倒による事故が起こる前に取り入れたいものです。

ここでは、立上がりに便利な手すりについて、レンタル・購入費用と介護保険が使えるかについてお伝えします。

 

手すりは介護保険でのレンタル対象品目

要介護者の日常生活を便利で安全にするもの、機能訓練のための用具は、福祉用具とよばれます。利用者が居宅において自立した日常生活を送るためのものが対象です。

身体の状況によっていろいろな福祉用具がありますが、介護保険を使うには購入対象のものとレンタル対象のものとに分けられており、レンタル対象のものを購入したときには介護保険は適用されません。手すりについては、レンタル対象となり、介護保険利用は要支援1から利用できます。取付けに際し工事を伴わないものに限りますので、注意しましょう。

社会保障審議会 介護保険部会資料

購入とレンタルどちらがよいのか

手すりは介護保険のレンタル対象なので購入では介護保険は使えず全額支払いますが、レンタルすれば1割(一定の所得がある方は、所得に応じて2割または3割)の負担で月々の支払いとなります。長い目で見るとどちらがよいのでしょうか。

たとえば、突っ張り型の手すりは、購入すれば4万円前後になりますが、保険適用のレンタルであれば、1割の場合で月々400円程度でレンタルできます。

突っ張り型の手すり

引用元:dipper-hokumei.co.jp

ざっと計算すると、レンタルの109ケ月分つまり9年分が購入価格と同じです。9年以上確実に使うのであれば購入した方が得ですね。

他にも、布団での離床動作や、座布団など低いところからの立ち座り動作をサポートするなど、据え置き型の手すりもあり、介護保険を利用すれば、200円台からレンタルする事が可能です。手すりは様々な種類があるため、使用者の使いやすいものを選び、レンタルまたは購入するようにしましょう。

据え置き型の手すり

引用元:healthrent.duskin.jp

ただし身体の状況や介護できる状況は変化していきます。転倒などを考え安全性を重視したい手すりも、その必要性、必要な数などそのときどきで変わります。購入かレンタルか、使用者の体調などを考慮したうえで決めるようにしましょう。

介護保険が利用できる制限と自治体の助成金支給

手すりの使用については、認定を受ければ要支援1から対象となります。すでに何らかの認定がされていて手すりの必要性を感じた場合は、早速利用できます。また、取り付け工事を必要とする手すりの設置は、介護保険が使える住宅改修があります。

他にも、独自で助成金支給制度を設けている自治体もあります。こちらは介護度によって対象とならない場合もありますから、お住まいの各自治体に相談してみるとよいでしょう。

実物を見てからレンタル・購入するにはどこへ行けばいい?

手すりのレンタルや購入を考えている場合、通販などでも入手できますが、可能であれば実物を見てから決めると安心です。

もし実物を見てからレンタル・購入したいときは、ホームセンターや全国にある介護用品のショールームに出かけてみてください。特に介護用品のショールームでは、介護用品に詳しいスタッフから話を聞ける場合が多くなります。

>>高齢者向けの「手すり」 種類と選び方
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>>福祉用具貸与(レンタル)とは 特徴と活用方法

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【この記事の監修者】

中村 静江(なかむら しずえ) /訪問看護ステーションとんぼ

中村 静江

1998年理学療法士資格取得後、永生病院リハビリテーション科に勤務。病棟勤務を経て、訪問リハビリテーションおよびデイケア業務に携わる。2014年国際医療福祉大学大学院にて福祉援助工学分野修士課程を修了し、現在は福祉用具プランナー管理指導者として、福祉用具プランナー研修などの場で講師活動も行う。