グループリビングとは?

グループリビングとは?

自由に、自分らしく、住まいや地域の仲間と共に暮らしたいという方にお勧めなのが、COCO湘南台をベースにして広がったグループリビングという暮らし方です。本記事では、そのグループリビングの内容や費用などについて解説しています。選択肢の一つとしてぜひご確認ください。

 

グループリビングとは?知っておきたい基本ポイント

グループリビングとは?知っておきたい基本ポイント



全国に広がるグループリビングの中には、様々な形態のものがあります。この記事では、COCO湘南台をベースに広がったグループリビング運営協議会に加盟しているグループリビングについて解説しています。加盟していなくてもCOCO湘南台をベースにサービスを提供しているところもあります。

また、名称にグループリビングとついていますが、運営形態や利用対象、入居金の扱いが異なるケースもありますので、詳しくは各グループリビングにお問い合わせください。 それでは、グループリビングの基本ポイントを確認していきましょう。

地域と共生する高齢者のシェアハウス

グループリビングとは、高齢者が地域の一員として暮らすことができる住まいです。制度化されていないため、入居や退去の条件、サービス内容、住まいのルール、費用、設備や人員配置、地域とのかかわり方などはそれぞれの住まいによって異なります。また、運営主体もNPO法人や社会福祉法人のほか、民間企業や個人まで住まいによって様々です。

住民はプライバシーが確保された個室で生活をしながら、食堂、リビング、地域交流スペースなどの共用空間で、居住者、スタッフ、地域住民とコミュニケーションをとります。必要なサービスを地域の介護、看護、医療、生活支援サービスから受けつつ、住民同士で植物の水やりや戸締りの点検など、緩やかな役割を持ちつつ暮らす点が、グループリビングの特徴です。

多くのグループリビングでは、入居者が10名程度と小規模です。入居者全員が顔見知りになりやすいことや地域交流スペースが併設され、地域住民とのつながりができるため、孤独感が解消され、地域の一員として暮らすことができる安心感があります。

施設での管理された生活ではなく、自由な生活を続けたいけど一人暮らしに寂しさや不安を感じている方、閉ざされた住まいではなく、人との関りを持ちながら地域の中で暮らすことのできる住まいを求めている人、 まだ自立した生活を続けたいのに年齢を理由に賃貸物件が決まらない方、年齢を重ねても誰かの役に立っていると感じながら暮らしたい方などに選ばれているのが、グループリビングです。

グループリビングでは、自宅と同様に介護が必要になると在宅介護サービスを受けるようになります。介護施設ではないため、24時間の介護・看護体制はありませんが、居住者の意向にそえるように、運営者がご本人、家族、地域のケアマネとともに考えて協力しています。住まいによってはターミナルや看取りの実績があるところや、前向きに対応したいと考えているところがあるので、住まいを選ぶ際に確認しておくといいでしょう。

 グループリビングの歴史について

日本で高齢者のグループリビングがスタートしたのは1980年代です。当時は知り合いや信仰でつながっている人同士で、共同生活を送っていました。知らない人同士で一緒に暮らすグループリビングがスタートしたのは、1990年代に入ってからだといわれています。1999年に「自立と共生」を掲げ、COCO湘南台がつくられました。COCO湘南台は、NPOが運営するグループリビングのモデル的存在です。

2005年から2011年には、日本自転車振興会(現公益財団法人JKA)がCOCO湘南台の暮らし方は意義があると考え、収益を社会に還元する事業としてグループリビングの建設事業費を助成。日本全国に16の「高齢者生き活きグループリビング」を開設しました。  JKA補助事業以外でも、グループリビングの暮らしに感銘を受けた人がグループリビングを開設しています。

高齢になってからの暮らし方の選択肢のひとつとして、また、介護予防の取り組みとしても注目されています。

グループリビングの退去について

グループリビングは共同生活を行う賃貸住宅です。認知症が重くなり共同生活が難しくなった場合は、次の住まいを運営側と共に考えていくようになります。 また、家賃や共益費などの料金を一定期間以上滞納したりすると、退去を求められます。

その他、退去の要件にはどんなものがあるのか、病気や要介護度が進行して共同生活が難しくなったため退去する際にどのようなサポートが受けられるのかなどは入居する前に確認しておくといいでしょう。

グループリビングのメリットとデメリット

グループリビングのメリットとデメリット

グループリビングのメリットとデメリットを比較してみましょう。

グループリビングのメリット

  • 10人程度で少人数のため家庭的な環境である
  • 住まいの中の緩やかな共同生活や地域交流のある住まいであるため、孤独や寂しさが解消される
  • 住まいや地域の中で緩やかな役割を持つことや支え合いを通して、生きがいが感じられる
  • 居室が個室なためプライバシーが確保されている
  • 外出や外泊、嗜好品など生活の自由度が高い
  • 在宅介護サービスなどは必要な分だけを契約して利用するため、有料老人ホームなどと比べて利用料金が安い。また、初期費用が掛からない住まいも多い
  • ほとんどがバリアフリーであり、車いすに対応している

グループリビングのデメリット

  • 認知症の症状などにより共同生活が難しくなると退去が必要になる
  • 介護施設ではないので24時間体制の介護・看護体制はない
  • 住まいによっては入居時に入居一時金がかかる
  • ターミナルケアや看取りの実績がある住まいは少ない

グループリビングの対象者

グループリビングの対象者

グループリビングに入居できる対象者を確認しましょう。

グループリビングが利用できる方

グループリビングは共同生活ができる方が対象の住まいです。

一般的に高齢者向けのグループリビングは60歳以上から入居できます。 入居条件の詳細は住まいによって異なりますので、それぞれの住まいに問合せください。

グループリビングのサービス内容

グループリビングのサービス内容

グループリビングのサービス内容を見ていきましょう。

グループリビングのサービス内容

グループリビングのサービス内容は、住まいによって様々です。例えばリビングルームや浴室などの共用施設の掃除をスタッフが行うところもあれば、入居者が行うところもあります。食事についても「夕食のみ」「希望すれば毎食」など、住まいによって異なります。

グループリビングを探す際には、自分がどんな暮らしをしたいのかを具体的にイメージしておくといいでしょう。

また、介護、福祉、医療、生活の相談にのってくれたり、電球の取り換えなどの訪問介護員(ホームヘルパー)に頼めない生活サポートを行ったりするスタッフがいます。 また、地域交流スペースを持ち、地域の方との交流を積極的に行っています。コミュニティカフェを併設しているところもあります。

グループリビングでの介護サービスについて

グループリビングは介護施設ではありません。介護資格を持ったスタッフがいる住まいもありますが、24時間体制でスタッフから介護や看護を受けることはできません。ただし、介護が必要になると、訪問介護や訪問看護、通所介護(デイサービス)など、外部の在宅介護サービスを利用することができます。

グループリビングによっては、同一施設内に訪問介護事業所が併設されているところもあります。

グループリビングで入居する部屋のタイプ

グループリビングの居室は、原則としてミニキッチン、洗面台、収納、トイレが設置されている個室です。

グループリビングでかかる料金

グループリビングでかかる料金

グループリビングでかかる費用を見ていきましょう。

グループリビングでひと月にかかる料金

グループリビングでは月額費用が掛かります。

月額費用の内訳は「家賃」「共益費」「食費」「管理費」などです。利用する施設によって金額が違うので、あらかじめ確認しておくといいでしょう。

目安としては10~15万円ほどです。月額費用は、地域や入居一時金の額により違いがあります。

その他にかかる費用

上記の金額の他に、居室で使用した光熱費などがかかります。

入所時にかかる費用

入所時にかかる初期費用も住まいによって差があります。

初期費用が全く掛からない物件住まいもあれば、入居一時金がかかる住まいもあります。多くの場合、入居一時金には返還制度が設けられており、一定の期間(償却期間)内に退出(死亡も含め)した場合には、入居期間に応じて返還されます。多くの有料老人ホームでは初期償却が設定されており、入居一時金の一定割合は返還されませんが、グループリビングに初期償却はありません。 また、グループリビングでは、一般的な有料老人ホームと比べて入居一時金の償却期間が長く設定されています。詳細は契約時の「重要事項説明書」に書かれているので、必ず確認しておきましょう。

グループリビングに入所するまでの流れ

最後に、グループリビングを利用する基本手順を確認しておきましょう。

グループリビングの利用方法と入所手続き

1.入居したい住まいを探す

インターネットなどを利用して自分で探すといいでしょう。お住まいの地域の近辺で探している場合には、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみてください。サービス内容だけでなく、立地や周辺環境、利用料金などにも注意しましょう。

2.気になる住まいに見学に行く

条件に合う施設を見つけたら、まずは見学に行き、実際の施設の雰囲気や食事の内容を見たり、実際に利用している方やスタッフとお話したりして、入居する人にとって適した環境であるかどうかを確認することが大切です。

3.申し込みをして契約

見学して気に入った住まいを見つけたら、事業者と直接契約を結びます。契約時には、疑問に思うことは積極的に質問をしましょう。

※上記は基本的な流れです。サービス提供事業者や利用者の状況によって異なります。

仲間と支え合いながら自由に暮らしたい方に

グループリビングでは、高齢者同士が支え合って暮らします。高齢者の一人暮らしや夫婦世帯が、孤独に陥らない環境で日常生活を送ることができます。有料老人ホームと比べて費用が安いこともあり、施設への入居待ちの間に利用されることもあります。 閉ざされた住まいではなく、住まいや地域の人と交流を持ちながら暮らしたい方、日常生活を通して介護予防をしたい方、バリアフリーや車いすで過ごせる賃貸住宅を探している方は、暮らし方の選択肢のひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか。

(記事協力:グループリビング運営協議会)

※この記事は2019年11月時点の情報で作成しています。

監修者:鵜沢静香
監修者:鵜沢静香

訪問介護事業所職員、福祉用具専門相談員。 訪問介護サービスの利用をきっかけに、ご利用者様や ご家族の表情が和らいでいくのを何度も目にしてきました。 2021年の介護福祉士取得を目指しています