介護家族にとっての「終活」とは

介護家族が知っておきたい「終活」とは

終活とは、自分らしい最期を迎えるため、そして最期を迎えた後に周囲の身近な人が困らないようにするために準備をすることです。本人だけではなく、介護家族にとっても終活はメリットのあるものです。介護家族も知っておきたい、終活の内容や始め方を確認していきましょう。

 

終活の内容

終活の内容について

終活とは、「人生の終わりのための活動」の略です。人生の総括を行い、人生の最期を迎えるにあたっていろいろな準備を行うことを意味する言葉で、「家族に迷惑をかけたくない」という気遣いが感じられる活動です。そこが「終活」という言葉が誕生してから、あっという間に定着した理由かもしれません。

介護をしている家族からすれば、親の終活をサポートすることは、「介護の終わりの準備」となります。そんな本人にも家族にも大きな意味を持つ終活では、具体的にどんなことをするのでしょうか。その内容を確認していきましょう。

介護や医療の計画を立てる

  • 自分で判断ができなくなった時に介護や医療、見守りはどうしてほしいか
  • 誰に医療の判断や介護をしてほしいか
  • 延命処置など看取りをどうしてほしいか
  • 希望通りの介護や医療を受けるためにはいくらかかるのか

 

介護の開始から終了までにかかっている費用はおよそ787万円。 施設を利用した場合にはさらに費用がかさみ、平均1164万円かかるようです。 在宅か、施設か、どんな看取りを望むかは、自分の認知機能が下がる前に家族で話し合っておくと良いでしょう。

介護費用はいくらかかる?平均総額787万円!? - 介護の専門家に無料で相談「安心介護」介護の基礎知識

 

終焉を考える

  • 葬儀やお墓の形式を決める
  • 訃報を伝えて欲しい人をまとめる
  • 遺影の写真を決めておく
  • 葬儀社を選ぶ
  • 葬儀費用を準備しておく

平成28年に財団法人日本消費者協会が行った第11回「葬儀のついてのアンケート調査」によると、葬儀費用の相場は195.7万円となっています。

葬儀はどうしても時間のない中で行うため、葬儀やお墓についても残された方が困らないように事前に準備を進めておくと良いでしょう。

>>葬儀費用の相場、内訳、安く抑える方法など解説(安心葬儀)

遺すモノを考える

  • 財産を整理する
  • 遺言書を作っておく
  • 形見として渡すものを決めておく
  • 住まいを整理する
  • 自分史や家族への手紙を残しておく

「自分の資産は少ないからトラブルは起こらないはず」と思うのはやめましょう。 1000万円以下の少額でも相続トラブルに発展するケースも多く見受けられます。 また、認知症を発症すると銀行口座から預金が引き落と出せなくなったり等のトラブルもあります。

親族がトラブルにで困らないように、事前に遺言書を作る、成年後見制度を検討する等の準備を進めておきましょう。

遺産・相続 カテゴリーの記事一覧 - 介護の専門家に無料で相談「安心介護」介護の基礎知識

身の回りの整理

  • 今後の生活を考えて、住宅環境を整える
  • 必要のなくなったものを処分する

床に物が置かれていたり、生活動線が狭いと転倒などの事故につながる危険性があります。安全に生活できる住宅環境を整えましょう。

また、本人が心身ともに元気なうちに、実家の整理をしておくといいでしょう。親が何を大切にしているのか、家にあるものにどんな価値があるのかを知る機会にもなります。

介護施設の入居前にやっておきたい生前整理と実家の片付け - 介護の専門家に無料で相談「安心介護」介護の基礎知識

 

終活のメリット

終活をするメリットとは

介護をしている家族からすれば、親に終活をしてほしいとは思うものの、「言い出しにくい」、「縁起でもない」と感じてしまうかもしれません。

ただし、終活を通して人生の終わりを見つめなおすことは、本人と家族の両方に、大きなメリットがあるものです。

本人にとってのメリット

  • 自分自身を見つめなおすきっかけになる
  • やり直したことなどに気づき、新しい行動を起こすきっかけになる
  • 不安が無くなり、穏やかな気持ちで過ごすことができる
  • 家族の経済的、精神的な負担を軽くできる
  • 介護、医療、葬儀、お墓などの希望を家族に伝えることができる

家族にとってのメリット

  • 親のそれまでの人生を知ることができる
  • 介護、相続について経済的、精神的な負担が軽くなる
  • 介護、医療、葬儀、お墓などについて、本人の希望を知ることができる

終活の始め方

終活はどうやって始める?

終活の内容とメリットを知ったものの、何から始めたら良いのか迷ってしまうかもしれません。まずは、下の2つから始めたらいかがでしょうか。

エンディングノートを書く

終活の入り口としては、自分史や家族に伝えたいことなどを書いてもらう「エンディングノート」から始めるのが一般的おすすめです。 エンディングノートは必要な情報を書いてもらうノートで、書店などで購入することもできます。また、アプリをダウンロードするなど、本人がやりやすい方法で書いてもらうといいでしょう。一人で書けなければ親子で一緒に書いて行きましょう。

エンディングノートとは - 介護の専門家に無料で相談「安心介護」介護の基礎知識

 

終活イベントに参加する

全国各地で終活に関連した展示会や終活フェアが行われており、親子で足を運ぶ人もいます。会場で終活に関する資格などを持ったスタッフの話を聞いて、終活を身近に感じてもらったうえで、スタートするもの良い方法です。

終活イベントでよく目にするのが、入棺体験です。棺に入って死を身近に感じることで、「これからどう生きるか」を改めて考えます。

まとめ

今までの人生を振り返りながら、残りの人生を生かすための計画、生前整理、相続の準備、葬儀やお墓の準備などを進める終活。たとえ相手が親だとしても「人生の終わりに向けた準備をして欲しい」と伝えるのは、気が引けてしまうものです。しかし、終活には本人にも家族にもメリットがあり、けして悲観的なものではありません。

終活を、今までの人生を総括し、残りの人生を楽しむための準備だと考えて、親子で楽しみながら進めていけるといいですね。この記事が、親子で終活を考えるお手伝いになれたら幸いです。

 ※この記事は2020年10月時点の情報で作成しています。

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監修者:小笹 美和
監修者:小笹美和(株式会社ここはーと相続事務所「笑顔相続サロン®京都」併設)

介護業界・区役所勤務経験を経て、相続コンサルタントに転身。
介護保険訪問調査員など高齢者との1,000件を超える面談実績を持つ。 高齢者にもわかりやすい説明とヒアリング力には定評があり介護にも 強い相続診断士として多くの相談を受けている。
終活や相続・介護と幅広い視野から話すセミナー講師として全国で活動をしている。