水分補給に欠かせない! 在宅でのとろみ付けを上手に指導するコツとは[PR]

企画協力:大和製罐株式会社

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■対談者 右:菊谷 武さん 日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長 日本歯科大学大学院生命歯学研究科 教授

左:鈴木 清子さん 株式会社白樺 代表 コスモス訪問看護ステーション 所長 介護支援専門員


嚥下機能の弱った高齢者の方の水分補給には、注意が必要です。 とろみ剤が使いづらい場合、すでにとろみがついている飲料を利用すると便利です。

口腔リハビリテーション専門クリニックの菊池院長と、訪問看護ステーションの所長である鈴木さんに、高齢者の水分補給の注意点を教えていただきました。

在宅での水分補給の注意点は?

Q:在宅ではとろみ材があまり使われていません。水分補給のためにもどのように指導したらよいでしょうか?

A:とろみの調整方法はとろみ材によって異なるのが難点。あらかじめとろみが調整されている製品「エバースマイル とろみ飲料」を活用してみましょう。


鈴木:コスモス訪問看護ステーションは、利用者さんの8割が65歳以上です。24時間対応でターミナルケアも行っていますので、がんのターミナル期や難病、進行した認知症、気管切開や胃ろうなどの医療的支援が必要な方たちが多いことが特徴です。

嚥下障害をもつ方も多いため、水分補給にあたっては誤嚥しないように「とろみ材」の使用を家族には勧めています。ただ、実際にはすべての方に使われているわけではないのが現状です。入院していた方であれば、退院指導のときに指導されているはずなのに、自宅に帰るとあまり使われなくなってしまいます。どのような工夫をすればよいでしょうか。

菊谷:「とろみ材」はさまざまなメーカーから多くの製品が発売され、その数は20種とも30種ともいわれています。退院後に使われなくなってしまう原因の1つがこの種類の多さにあるでしょう。 病院で指導されたとろみ材をいざ購入しようとしても、利用者さん宅の近所のドラッグストアに同じ製品が置いてあるとは限りません。どこに何が売っているかが利用者さんにはわからない※1。これが大きな問題になっているのです。

そこで皆さん、病院で使っていたものとは異なる製品を買ってきてしまいます。そして、いざ使おうと思っても、製品によって力価(付くとろみの具合)が異なるため、同じとろみが再現できません。指導どおりにしてもドロドロやダマダマになってしまいます。製品によって水を加えてからとろみがつくまでの時間や粘度が異なっているためです。

当クリニックは、摂食嚥下を含む口腔リハビリテーションを専門とする日本で唯一の医療施設ですが、同時に大学の教育機関として歯科医師を育成する使命もあります。そこで利用者さん宅を訪問するときには、家族の承諾を得てよく学生を同行させています。巡回訪問後に学生たちに感想を聞くと、「先生が利用者さんの自宅にある、あらゆるとろみ材の使い方を知っていて、手とり足とり教えていることに驚いた」と言われます。

本来、歯科医師である私は、利用者さんの摂食嚥下機能を評価し、診断することが仕事なのですが、実際のところは、とろみのつけ方の指導に明け暮れています(笑)。 ちょっと言い過ぎかもしれませんが、誤嚥すれば肺炎、詰まれば窒息が待っていますから、とろみ材の適切な使用はそれほど大切なことなのです。

家族にスプーンを持ってきてもらい、私が実践して見せなければなりません。 「このとろみ材はね、このスプーンでこのくらいの量をすくって、コップにここまで水を入れて、こうやって何分間、混ぜるんだよ」と繰り返します。そこまでしなければ、在宅でとろみ材を正しく使うことには、なかなか結びつかないのです。

鈴木:家族が「とろみ材は面倒なもの」と避けるのも致し方ありませんね。上手に調整できないまま使うと喉ごしや食感が変わってしまいますから、「まずくて飲めない」と利用者さんが嫌がります。すると「これじゃかわいそう」と家族も言い出して、ますますとろみ材を避ける原因になってしまうのでしょうね。

菊谷:最近では、老老介護や独居高齢者が多いため、在宅でのとろみ材の調整はますます難しいものとなってしまいます。どうしても難しいようでしたら、あらかじめとろみの調整ができている製品がありますから、勧めてみるとよいでしょう。

例えば「エバースマイル とろみ飲料」※2という缶入りの製品があります。緑茶、ほうじ茶、スポーツドリンク、果汁飲料など種類があり、とろみつけが不要でそのまま飲めます。粘度は、「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食分類2013(とろみ)」の「薄いとろみ」に調整されており、細いストローでも吸うことができます。飲み込みに大きな力を必要としない粘度で、嚥下障害では軽度が対象として該当しますが、個人的にはもっと広く、中程度の嚥下障害まで使えると感じています。

鈴木:目や指先が不自由な利用者さんや家族に勧めやすいですね。缶入りであれば保存がききますから、災害時の常備品としてストックしておくにもよいでしょう。 水分はこまめに補給することが大切ですから、こういう便利な製品を活用して、日々の訪問のアドバイスに役立てていきたいと思います。


※1 ウェブサイト「食べるを支える」

ウェブサイト「食べるを支える」 日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックが2016年9月にオープンした嚥下調整食・介護食の食形態検索サイト。各メーカーの製品が全国のどの店で手に入るか探すことができ、情報提供も募集しています。

※2 「エバースマイル とろみ飲料」 粘度を「嚥下調整食学会分類2013(とろみ)」の「薄いとろみ」に調整し、コールドでもホットでも離水なく安定した粘度を保つとろみ飲料。光や空気を通さないアルミボトル缶入りのため、保存料不使用で製造後1年間の常温保存が可能。 スポーツドリンク、ブラックコーヒー、ほうじ茶、緑茶など7種類をそろえていることに加え、キャップがついているため、シーンに合わせて小まめに水分補給ができる商品です。 275g/475g daiwa1031_img_edit

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