身体を動かしながら頭を使うことで認知症予防を目指す「コグニサイズ」は、全国各地で教室が開かれたり、NHKで特集されたりと、大きな注目を集めています。同じように体を動かしながら頭を使う「ゴルフ」は、認知症予防につながるのでしょうか?
KGA(関東ゴルフ連盟)が今年3月に設立した「ウィズ・エイジングゴルフ協議会」や国立長寿医療研究センターらが共同で、ゴルフの認知症予防効果を検証するそうです。
65歳以上の初心者・未経験者が対象
埼玉県日高市にある日高カントリークラブでは、10月から半年間に渡り、ゴルフを通じて脳を活性化できるかどうかの研究が行われます。
研究の対象となるのは65歳以上の男女126人で、ゴルフの初心者もしくは未経験者、そして普段運動をしない人です。
週に1回、1時間のゴルフ練習を行い、脳を活性化できるかどうかを調べます。
参加者は自力で通える人に限られますが、参加費は無料。ゴルフ用具も貸与されるそうです。14日には参加希望者への説明会が開かれました。
なぜゴルフが認知症予防に?
なぜゴルフが認知症予防になると考えられているのでしょうか?
調査開始に先駆けて6月30日に開催された「ゴルフで楽しく認知症予防」をテーマにしたシンポジウムでは、プロゴルファーの中嶋常幸さんがこんなコメントをしています。
「歩きながら計算するのがプロゴルファーの仕事。グリーンまでの距離や風向きなど、プレー中に考えることがたくさんある。頭と体を使うゴルフは健康を維持するには最適なスポーツだと思う。自分の体の中を循環させることが健康を保つ秘訣ではないか」
同シンポジウムに参加した国立長寿医療研究センター予防老年学研究部長の島田裕之さんは、ゴルフが認知症予防につながる理由についてこんなことを上げています。
・頭と体を動かし、アクティブに活動するスポーツだから ・仲間と楽しく続けられるから ・「できなかったことができるようになる」という達成感を味わうから
自然の中で身体を動かすのはとても気持ちのいいものです。結果が出るのが今から楽しみですね。
※こちらの記事は2016年7月時点の情報です。最新の情報はホームページをご確認ください。