介護保険が使える施設はどこもいっぱい!残る選択肢は?かしこい介護施設の選び方 その2

かしこい介護施設の選び方  その2介護保険が使える施設はどこもいっぱい!残る選択肢は?

公的介護施設に入れない、でも自宅も難しい、残る選択肢は?

費用が比較的低額で利用できる公的介護施設(特養、老健、療養型)は、入所条件が限定されており、誰でも利用できるものではありません。

特養の場合は、入居を申し込めるのは原則要介護3以上の要介護認定を持っている方でしか申し込みすらできませんし、(自治体によっては、要介護3以下の方でも特例で入所を認めている自治体もあります。) 老健は、在宅復帰するためのリハビリ施設と位置付けられているので、終の棲家にすることができません。 療養型はあくまで医療機関なので、排泄や食事などのサービスは提供されますが、医療ケアが必要ないと認められれば施設からの退所を求められてしまいます。 >>参考記事:かしこい介護施設の選び方 -その1 介護保険が使える3種類の施設、民間介護施設との違いは?

では、自宅で生活することが難しくなった人は、どこへ行けばいいのでしょう。 大きく分けて二つの選択肢があります。

一つは「有料老人ホーム」、とくに介護付きの有料老人ホームでは、特養のように24時間切れ目のないサービスを受けられます。 もう一つは、最近急激に増えている「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住・サ付き住宅)」です。

今回は、なじみのある有料老人ホームについて紹介します。

有料老人ホームには3種類ある

有料老人ホームには、現在、大きく分けて以下の3種類があります。

健康型有料老人ホーム

介護を必要としない人が入居し、食事や生活支援サービスを受けながら暮らします。 介護が必要になったら、介護専用棟や専用居室に移り住むことになります。 レストランやシアタールームなど共用施設やサービスが充実しており、高額な一時入居金を支払うケースがほとんどです。

住宅型有料老人ホーム

食事や見守りは付くが、介護は別契約で外部の介護サービス事業者により提供されるため、特養のような24時間の介護は受けられません。 多くは訪問介護事業所などを併設しており、要介護者対象の住宅型もあります。

介護付き有料老人ホーム

入居時に介護認定を受けていることが条件の場合が多く、介護は施設のスタッフによって提供されます。居室はベッドにトイレが付いたワンルームがほとんどです。

健康型は高級ホテル、住宅型はレストラン付きホテルと考えるとわかりやすいかもしれません。 一方、介護が必要な人が入居できる介護型は、介護保険法の基準を満たし、都道府県に届け出て、指定を受けた施設(特定施設)であるかどうかが大きな選択基準となります。

特定施設の指定を取得するには、定員数、居室面積、設備、職員の配置人数など、最低限のサービス品質を保証するために定められた基準をクリアしなければなりません。 一方、昨今「拘束介護」などと報道され、自治体が調査に入った「老人マンション」は、 この指定を受けていない「無届けホーム」でした。 低額で利用できるところが多い「無届けホーム」ですが、何か問題が起こった時に行政が介入しにくいため、質の低いサービスの温床になりやすいのです。

しかし、ご安心ください。 多くの介護付き有料老人ホームは、特定施設に定められた基準以上の手厚いサービスを提供することで、質の高さを競っています。もちろんその分、毎月の利用料金がやや高額であるのが前提になります。

有料老人ホームの入居一時金ってなに?

有料老人ホームに入居するには、最初に高額の入居一時金がかかるケースがほとんどです。 入居一時金とは「土地・建物・専有居室・付帯設備・人員体制などを利用する権利を前払いする」ために必要なもので、立地条件や設備の充実度によってその金額は数百万~数千万円、中には億を超える一時金がかかるところもあります。 最近では入居一時金が0円というホームも増えていますが、その分、月額費用に上乗せされているか、設備の老朽化など理由がある場合がほとんどです。

一時金はなんとかできても、食費・管理費・水光熱費・居住費(家賃相当分)・上乗せ介護費などの月々の支払いは、首都圏の場合で20~30万円。流動的なサービスもあり、パンフレットなどに書かれている金額より+5万円は多くかかるというのが実情で、「とても年金だけでは入居できない」という嘆きの声が聞かれます。 企業努力により、月額使用料を厚生年金支給額程度に抑えたホームも出始めていますが、なぜ安いのかは、実際に見学することで納得できると思います。

建物が立派で、月額料金が高額であれば、良い介護サービスが提供される施設なのかといえば、決してそうではないのが実情のようです。どの介護施設でも、慢性的に介護スタッフが足りない状況にあり、中には、全く介護の経験が無いスタッフが、必要な研修や教育を受けないままサービスを提供する場に出たことで、入所者がおもわぬ不利益を被る事態もあるようです。 施設入所を検討する際には、「すぐにでも、どこかの介護施設に入所させたい。」と急を要する場合もあるかもしれませんが、毎月決して安くない料金を支払ってまで、満足なサービスも受けられないことにならないために、ケアマネジャーさんに相談することや、施設の評判などの情報収集を事前にし、できるだけ多くの施設を見学することがとても大事です。

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かしこい介護施設の選び方 >>その1.介護保険制度に位置づけられている公的施設は3種類