<特集>知っておくべきこれからの認知症対策 『新オレンジプラン』第3回:認知症に早く気づくことの大切さ

<特集>これからの認知症対策『新オレンジプラン』

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認知症も早期診断・早期対応が大事

認知症は突然重症化する病気ではなく、徐々に進行していきます。

家族にはそれまでしっかりしていた本人が突然異常行動を起こしたように見えるかもしれませんが、実は身近な人も気づかないところで少しずつ少しずつ認知症の症状は進んでいるのです。

認知症の容態は、次のような経過をたどります。

発症予防 → 発症初期 → 急性憎悪時 中期 → 人生の最終段階

「自宅に帰る道がわからず、何度も迷子になる」「ごはんを食べさせてもらえないと怒る」など、わかりやすい症状が出たときにはすでに進行していることもあります。

認知症も他の病気と同じく、早期診断・早期対応が大切です。 早い時期なら治療の効果が上がりやすく、周囲も対応策が立てやすいからです。

・食事のメニューだけでなく、食事したこと自体を忘れる

・事実と異なることを事実だと言い張る

・からだは元気なのに、できないことが急に増えた

・身だしなみにまったく気をつかわなくなった

などの行動が見られたら、一度認知症専門外来で診てもらうといいかもしれません。 また、認知症の症状が見られていなくとも、定期的に脳診断(MRI検査など)を受けることも、認知症の早期発見につながりますので、かかりつけ医に相談してみるのも良いでしょう。かかりつけ医が、認知症の専門外であった場合には、お住いの地区のどこに認知症の専門医がいるのかを教えてもらうこともできます。

家族以外が認知症を見守る仕組みづくり

認知症にもっとも早く気づくことができるのは、やはり家族でしょう。

しかし、「身近すぎて、日々の小さな変化に気づきにくい」「家族が認知症と認めたくない」といった理由から、家族が見逃してしまう例もあります。

そこで、家族以外の視点から認知症を見守る仕組みづくりが進んでいます。

たとえば、本人が通う近所のクリニックの医師(かかりつけ医)は、その容態を客観的に把握できる存在です。

家族が認知症の症状に気づかなくても、かかりつけ医が気づき、家族にアドバイスしたり、専門医療機関への受診を勧めることができます。「かかりつけ医認知症対応力向上研修」をおこなう自治体もあり、研修を修了した医師の病院名・氏名が自治体HPで公開されています。

かかりつけ医とは別に、「認知症サポート医」に認定された医師もいます。

「認知症サポート医」はかかりつけ医の相談役になり、専門医療機関を紹介したり、地域包括支援センターと連携するなどし、地域の認知症医療の中心的役割を果たします。認知症サポート医も自治体により、WEBサイトで病院名・氏名が公開されています。

「新オレンジプラン」では、かかりつけ医の認知症対応力向上研修受講者を6万人に、認知症サポート医を5000人に増やす計画です(いずれも2017年度末)。

ほかにも地域包括センターで看護師や保健師などが中心になって認知症初期集中支援チームをつくり、ご家庭を訪問して状況を判断し、専門医への受診や介護サービスの利用などを勧める活動がはじまっています。

 

>>  “新オレンジプラン” について、同じ介護者同士で話し合う!(共感広場への投稿)

>>『認知症』について、他の人の体験談を見る! >>『認知症』について、もっと詳しく専門家に相談したい方はコチラ!

 

全5回 連載企画:<特集>これからの認知症対策「新オレンジプラン」 第1回:「新オレンジプラン」ってどんなもの? 第2回:  認知症を正しく知る・正しく理解する 第3回:認知症に早く気づくことの大切さ 第4回:地域みんなで認知症を支える 第5回:住み慣れた地域で自分らしく暮らす